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第18回夕刊フジ賞クリスタルC(GIII)
2004年3月14日(Sun) 中山芝1,200M 3歳オープン 別定 (混)(指定)
馬名 脚質 補正 寸評
1 1 ケージーアジュデ 92 ダートでも頭打ち。芝替わりも期待薄。  
2 2 タイキバカラ 94 正攻法では押し切り困難。差し込みで注。
3 3 ウェディングバレー 94 コース実績豊富。テン飛ばして粘り込める。
4 4 テイエムボッケモン 88 距離短縮は好材料。差脚あり一発警戒。
5 ルタンティール 89 芝にメドつけるが時計平凡。展開頼み。  
5 6 ビッグファルコン 88 使い減りで成績低迷。変わり身に乏しい。  
7 ナカヤマバスター 90 間を空けた前走完敗。ここも割引必要。  
6 8 タイセイブレーヴ 99 芝砂兼用の快速馬。テン制せるかがカギ。  
9 シルヴァーゼット 91 スピード不足。この距離では追走一杯。  
7 10 ハリーズコメット 93 先行して渋太さ発揮も相手強化が問題。  
11 ハートランドカフェ 89 新馬戦快勝評価も久々で重賞では厳しい。  
8 12 ヒョウタンジマ 92 差脚堅調。追走スムーズなら侮れない。  
13 ナムラビッグタイム 96 控えて勝った前走収穫。急坂克服なれば。
※ 枠順、出走馬は必ず主催者発表のものでご確認ください。
※ 『補正』=「TARGET frontier」の補正タイムランキング(直近1年の最高値)による評価。

■レース展望 菜の花賞惜敗を糧に粘り増す・中山巧者ウェディングバレー
■予想構築

 まずは以下の表を参照されたい。

【過去10年の走破ラップ】
年度 馬場 頭数 1F 2F 3F 4F 5F 6F 時計 1着 2着 3着
'94年 14 12.0 10.4 10.9 11.4 12.0 11.8 1.08.5 8-7 1-1 11-11
'95年 16 12.0 10.4 10.8 11.8 12.0 13.0 1.10.0 4-3 10-7 1-1
'96年 稍重 16 11.9 10.2 10.8 11.8 12.2 12.8 1.09.7 9-8 7-3 12-13
'97年 15 12.1 10.3 11.0 12.2 11.9 12.6 1.10.1 4-3 1-1 4-3
'98年 15 12.1 10.4 11.0 11.6 11.7 11.7 1.08.5 2-2 1-1 3-3
'99年 14 11.8 10.2 11.0 11.6 12.0 12.6 1.09.2 2-2 4-4 9-8
'00年 16 11.8 10.6 11.0 11.8 12.0 12.6 1.09.8 8-4 3-1 10-8
'01年 15 12.0 10.5 11.0 11.7 12.4 12.7 1.10.3 10-8 10-12 2-1
'02年 16 11.7 10.2 10.5 11.3 11.9 12.0 1.07.6 5-5 8-10 6-5
'03年 16 11.9 10.3 11.0 11.5 11.5 12.0 1.08.2 15-10 1-1 3-2
平均 11.93 10.35 10.90 11.67 11.96 12.38 1.09.19

 クリスタルCは馬場状態に関わらずテン3ハロンが猛烈に速く、ほぼ一定なのが特徴。当然後半にかけての落差も大きく、過去10年においては逃げ切り勝ちがない。距離が距離だけに逃げ・先行重視で良さそうだが、前につけた馬同士で決着したのが過去10年で4回('97年〜'00年)と意外に少ない。


【4角5番手以降から連対した馬一覧】
年度 着順 馬名 前走 前走位置 今回位置
'94年 1着 ヒシアマゾン クイーンC(東京芝1,600M)1着 3-4 8-7
'95年 2着 タイブルース 菜の花S(中山芝1,200M)1着 6-6 10-7
'96年 1着 キングオブケン アーリントンC(阪神芝1,600M)4着 2-1-1 9-8
'01年 1着 カチドキリュウ シクラメンS(阪神ダ1,400M)1着 12-8 10-8
2着 シンボリスナイパー アーリントンC(阪神芝1,600M)7着 9-9-9 10-12
'02年 1着 サーガノヴェル フェアリーS(中山芝1,200M)1着 9-2 5-5
2着 イーグルスウォード カトレア賞(東京ダ1,200M)4着 10-9 8-10
'03年 1着 ワンダフルデイズ アーリントンC(阪神芝1,600M)5着 5-6-5 15-10

 ここ3年は4角10番手以降から追い込んだ馬が連対している。'01年2着シンボリスナイパーや'02年イーグルスウォードはいずれも追い込み届かずで敗れており、後方から追い上げる脚は一角崩しのための強力な武器になり得る。


【前走距離別成績】
前走距離 着別度数 単勝率 連対率 複勝率
1,200M 【4・5・3・52】 6.3% 14.1% 18.8%
1,400M 【1・1・3・16】 4.8% 9.5% 23.8%
1,600M 【5・4・4・37】 10.0% 18.0% 26.0%
1,700M以上 【0・0・0・16】 0.0% 0.0% 0.0%

 距離短縮ローテは有効で、同距離経由馬の9連対(4勝)を上回る。アーリントンC経由馬は【2・3・0・9】(35.7%)と上々の成績を挙げており、'96年1着キングオブケンは脚質転換で見事に勝利。同年2着チアズエンペラー(アーリントンC3着)も芝未勝利ながら連対を果たしている。


【前走コース別成績(抜粋)】
前走コース 着別度数 単勝率 連対率 複勝率
中山芝1,200M 【4・2・2・21】 13.8% 20.7% 27.6%
阪神芝1,600M 【2・3・0・10】 13.3% 33.3% 33.3%
中山芝1,600M 【2・0・2・11】 13.3% 13.3% 26.7%

 直線に急坂が設けられているコースを経由していることが望ましい。過去10年で中山か阪神以外のコースを経由して勝ったのは'94年1着ヒシアマゾン(東京コース経由)のみ。中山か阪神で勝った直後の馬は【7・2・2・12】(39.1%)とかなりの信頼性を誇る。


【連対馬の勝利時最大着差一覧】
年度 1着馬名 最大着差 2着馬名 最大着差
'94年 ヒシアマゾン 5馬身(0秒8) タイキウルフ 2馬身(0秒3)
'95年 コクトジュリアン 1馬身1/2(0秒2) タイブルース 3馬身(0秒5)
'96年 キングオブケン 1馬身1/2(0秒2) チアズエンペラー 5馬身(0秒8)
'97年 ワシントンカラー 3馬身(0秒5) スーパーナカヤマ 6馬身(1秒0)
'98年 トキオパーフェクト 6馬身(1秒0) マウントアラタ 9馬身(1秒5)
'99年 タイキダイヤ 10馬身(1秒6) エターナルビート 3馬身(0秒5)
'00年 スイートオーキッド 3馬身1/2(0秒6) キンシストーン 5馬身(0秒8)
'01年 カチドキリュウ 2馬身1/2(0秒4) シンボリスナイパー 3馬身(0秒5)
'02年 サーガノヴェル 6馬身(1秒0) イーグルスウォード 1馬身1/2(0秒3)
'03年 ワンダフルデイズ 3馬身1/2(0秒6) ギャラントアロー 4馬身(0秒7)

 圧勝経歴がモノを言う一戦で、連対馬20頭のうち15頭は後続に3馬身(0秒5)以上の差をつけて勝ったことがあった(芝・ダートや距離、クラスの別は不問)。外国産馬が延べ16連対(9勝)していることからも窺えるが、スピードに秀でた馬が勝ち負けを演じやすい。


 以上を整理して狙えそうな馬をピックアップしていく。
  • 過去に追い込む競馬を実践したことがある馬
    タイキバカラ、ウェディングバレー、テイエムボッケモン、ルタンティール、ビッグファルコン、シルヴァーゼット、ヒョウタンジマ
  • 400M以内の距離短縮となる馬
    ケージーアジュデ、タイキバカラ、テイエムボッケモン、ナカヤマバスター、タイセイブレーヴ
  • 中山か阪神コースを経由した馬
    ウェディングバレー、テイエムボッケモン、ルタンティール
  • 圧勝経歴(3馬身以上差勝利)を有する馬
    ケージーアジュデ、ウェディングバレー、ナカヤマバスター、タイセイブレーヴ、ハリーズコメット、ハートランドカフェ、ナムラビッグタイム
 1項目1ポイントで序列すると、まず満点(4ポイント)は該当なし。3ポイントはテイエムボッケモンとウェディングバレーの2頭。2ポイントはタイキバカラ、ルタンティール、ケージーアジュデ、ナカヤマバスター、タイセイブレーヴの5頭。1ポイントは残りの6頭となる。


 軸はウェディングバレー。出遅れ癖が玉に瑕だが、一旦スピードに乗れば難なく粘り込める。今回のメンバーの中で、テン33秒台で行って上がりを35秒台でまとめたことがあるのは同馬とナムラビッグタイム、タイセイブレーヴの3頭しかおらず、これを2回以上マークしたのは同馬しかいない。

 相手筆頭はナムラビッグタイム。テン33秒台で飛ばした3回全てで勝っており、非凡なスピードには疑いの余地はない。前走で逃げ一手からの脱却を果たしており、戦法に幅が出たのも心強い。ウェディングバレーと甲乙つけ難いが、急坂コース実績の有無から評価を1ランク落とす。

 単穴はタイキバカラ。レース内容では不良のダートをレコードで押し切った前走よりも後方一気を決めた新馬戦のほうが高く評価できる。初コース・初距離でハイペース必至のここは無理して行かずとも差し込みで一角崩しを狙ってもらいたい。

 連下はテイエムボッケモン。ナムラビッグタイムを追って差し込んできたもみじS(OP・京都芝1,200M、2着)の差脚が評価できる。今回は距離短縮&ハイペースで展開が向く。鞍上が'01年(シンボリスナイパー2着)、'02年(イーグルスウォード2着)と追い込んで穴を開けた勝浦騎手というのも心強い。

◎ウェディングバレー
○ナムラビッグタイム
▲タイキバカラ
△テイエムボッケモン


■馬券構築

 ウェディングバレーから馬複流し。

[馬複] ウェディングバレー−ナムラビッグタイム 50%
[馬複] ウェディングバレー−タイキバカラ 40%
[馬複] ウェディングバレー−テイエムボッケモン 10%


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