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第44回きさらぎ賞(GIII)
2004年2月15日(Sun) 京都芝1,800M 3歳オープン 別定 (混)(特指)
馬名 脚質 補正 寸評
1 1 ビッグファルコン 84 京都ならなだれ込み効く。鞍上の機転に注意。
2 2 ヴンダー 86 末脚確実。一息入れて距離延長は割引材料。  
3 3 タマモホットプレイ 90 前走距離の壁感じるもここ相手手薄で通用。
4 キョウワロアリング 84 コース実績あるが初勝利後は振るわず。  
4 5 サワノブレイブ 82 時計の掛かるダートを逃げ切り。芝適性疑問。  
6 ブラックタイド 93 追い比べに不安残すも早め抜け出しなら勝機。
5 7 ローレルスパーク 76 単調な流れを逃げ切るも時計短縮は困難。  
8 ハーツクライ 76 新馬勝ちも時計平凡。ここは付いて回るだけ。  
6 9 アーバンエスケープ 88 ここ一番の決め手を著しく欠く。劣勢否めず。  
10 ラバグルート 86 自己条件で押され気味。上積みも見込めず。  
7 11 マイネルブルック 90 距離経験豊富。キャリア積んで折り合い向上。
12 カンパニー 74 末脚なかなかもこのメンバーに入れば埋没。  
8 13 シルヴァーゼット 87 瞬発力勝負になると劣勢。体力勝負で浮上。  
14 オレンジワールド 84 脚質安定も詰める脚無いのは大いに不満。  
※ 枠順、出走馬は必ず主催者発表のものでご確認ください。
※ 『補正』=「TARGET frontier」の補正タイムランキング(直近1年の最高値)による評価。

■レース展望 「きさらぎ賞男」背に雪辱誓うブラックタイド
■予想構築

 過去10年におけるきさらぎ賞の傾向を紐解くと以下のようになる。

【500万クラスを経由して連対した馬一覧】
年度(回) 馬名 前走コース 前走成績 きさらぎ賞成績
'98年(第38回) スペシャルウィーク 京都芝1,600M 2着(1人気) 1着(1人気)
'99年(第39回) ナリタトップロード 京都芝2,000M 3着(3人気) 1着(2人気)
'00年(第40回) シルヴァコクピット 京都芝2,000M 1着(1人気) 1着(1人気)
'02年(第42回) メジロマイヤー 京都芝1,600M 1着(3人気) 1着(6人気)
'03年(第43回) ネオユニヴァース 京都芝1,600M 1着(1人気) 1着(3人気)

 500万クラスを経由してきさらぎ賞に臨んだ馬は延べ33頭が出走して【5・0・1・27】(15.2%)。うち京都芝1,600M以上を経由した馬は【5・0・1・10】(31.3%)、これ以外の距離・コースを経由した馬は【0・0・0・17】(0.0%)。中山施行の寒竹賞を経由したマイネルブルック、小倉施行のあすなろ賞を経由したオレンジワールドはコース替わりに懸念を残す。


【キャリア1戦馬の成績一覧】
年度(回) 馬名 前走コース 前走勝ち時計・着差 きさらぎ賞成績
'94年(第35回) スギノマーチソン 京都芝1,600M 1.40.6(0秒1) 10着(10人気)
'97年(第38回) タマモプロモーター 京都芝1,400M 1.25.2(0秒1) 3着(8人気)
'01年(第41回) フサイチオーレ 京都芝1,800M 1.52.2(0秒6) 7着(4人気)

【新馬・未勝利戦を経由して連対した馬一覧】
年度(回) 馬名 前走コース 前走勝ち時計・着差 きさらぎ賞成績
'97年(第38回) ヒコーキグモ 京都芝1,400M 1.22.4(0秒5) 1着(6人気)

 新馬・未勝利を経由してきさらぎ賞に臨んだ馬は延べ15頭が出走して【1・0・2・12】(6.7%)。'97年1着ヒコーキグモの勝ち時計1分22秒4は翌日の古馬900万クラスの勝ち時計1分22秒9よりも速く、好走の裏付けが取れた。ハーツクライカンパニーはそれぞれ前走の時計を3秒以上詰めないとブラックタイドやタマモホットプレイらに及ばないため圏外とみる。同様に時計が平凡なサワノブレイブローレルスパークも苦戦が見込まれる。


【前走着順と成績一覧】
前走着順 着別度数 単勝率 連対率 複勝率
1着 【6・2・2・38】 12.5% 16.7% 20.8%
2着 【2・3・3・5】 15.4% 38.5% 61.5%
3〜5着 【1・4・2・14】 4.8% 23.8% 33.3%
6〜9着 【0・1・3・22】 0.0% 3.8% 15.4%
10着以下 【1・0・0・9】 10.0% 10.0% 10.0%

【前走6着以下から連対した馬一覧】
年度(回) 馬名 前走レース名 前走成績 きさらぎ賞成績
'94年(第35回) サムソンビッグ シンザン記念(GIII) 11着(2秒3) 1着(11人気)
'95年(第36回) テイエムロケット 若駒S(OP) 9着(0秒4) 2着(2人気)

【前走敗戦差0秒6以上から連対した馬一覧】
年度(回) 馬名 前走レース名 前走成績 きさらぎ賞成績
'94年(第35回) サムソンビッグ シンザン記念(GIII) 11着(2秒3) 1着(11人気)
イイデライナー シンザン記念(GIII) 2着(1秒1) 2着(3人気)
'96年(第37回) ダンスインザダーク ラジオたんぱ(GIII) 3着(0秒6) 2着(2人気)
'97年(第38回) テイエムトップダン ラジオたんぱ(GIII) 3着(0秒8) 2着(1人気)
'98年(第39回) ボールドエンペラー ラジオたんぱ(GIII) 4着(0秒6) 2着(4人気)

 '96年以降は前走5着以内が連対要件となっており、'97年以降の3着以内馬21頭はいずれも前走5着以内だった。前走6着以下、0秒6以上負けから巻き返したのはいずれも重賞経由馬ということからして、少なくとも500万クラスで完敗しているキョウワロアリングアーバンエスケープラバグルートは圏外。前走着差を考慮するとビッグファルコンヴンダーも苦戦が見込まれる。


 ローテーションから絞り込むと、若駒Sを経由したブラックタイド、シンザン記念を経由したタマモホットプレイ、シルヴァーゼットの3頭が争覇圏内となる。

 軸はブラックタイド。他馬との追い比べで上位3頭に歯が立たなかったラジオたんぱ杯2歳Sの内容からして全幅の信頼は寄せ辛いが、他にオープンクラス勝ち馬のいないここは順当に勝ち負けか。本レース騎乗機会5年連続連対を含め、厳寒期の関西3歳限定重賞で無類の強さを誇る武豊騎手が引き続き騎乗する点は強調材料。

 相手筆頭はタマモホットプレイ。シンザン記念ではグレイトジャーニーに二の脚で更に離されはしたものの、最後まで喰らい付いていった点は評価しておきたい。共同通信杯でも3着に入ったナムラシーザーの追い込みを抑えている点は強調材料。

 単穴はビッグファルコン。京都3戦3連対のコース相性と近走内容のギャップからして直線平坦コース巧者ではないかと推測できる。イマイチ先行馬の再生で最近好調の本田騎手へのスイッチで前進が見込める。

 連下はマイネルブルック。関東馬ということで京都コースに出走経験が無いというのが割引材料となるが、純粋に500万クラス勝ち上がり馬とみれば近年の傾向に即す。超スローの札幌2歳Sで掛かっていたように、多少速いペースのほうが向いていそうである。

◎ブラックタイド
○タマモホットプレイ
▲ビッグファルコン
△マイネルブルック


■馬券構築

 ブラックタイドとタマモホットプレイの一騎打ちとみて本線を厚く、一角崩しにビッグファルコンを指名。配当妙味を考えてマイネルブルックを落とす。

[馬複] ブラックタイド−タマモホットプレイ 70%
[馬単] ブラックタイド→ビッグファルコン 10%
[馬単] ビッグファルコン→ブラックタイド 10%
[3連複] ブラックタイド−タマモホットプレイ−ビッグファルコン 10%


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