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第38回小倉大賞典(GIII)
2004年2月8日(Sun) 小倉芝1,800M 4歳以上オープン ハンデ
馬名 脚質 補正 寸評
1 1 ギャンブルローズ 98 格下だが条件・展開共に向く。前残り注意。  
2 ユウワンプラテクト 97 昨年追い込んで2着も鞍上が替わってどうか。  
2 3 アサカディフィート 102 前走圧巻も負担増で相殺。先行なら妙味。
4 カオリジョバンニ (出走取消)
3 5 ゼンノショウグン 97 昨年先行して3着も久々で行き脚に不安。  
6 ブイロッキー 94 ダートでも頭打ちの現状では正直厳しい。  
4 7 メイショウバトラー 92 前走二の脚使うも上がりは平凡。軽量頼み。  
8 トレジャー 98 慢性的に決め手不足。重賞では物足りない。  
5 9 タイムトゥチェンジ 96 京阪杯の追い込み評価。時計掛かれば勝機。  
10 サンライズシャーク 99 末脚確実。コース巧者もここ距離短い感。  
6 11 ミスターユニコン 92 格上初戦の前走殿負け。先行できても辛い。  
12 オースミコスモ 98 積極的な先行策で活路模索。マーク必要。
7 13 エイシンチャンプ 99 順調に良化。消耗戦になれば即勝ち負け。  
14 メイショウキオウ 97 このハンデで重賞4〜5着ばかり。善戦まで。  
8 15 マイネルブラウ 99 昨年の覇者。ノーマーク不気味も久々は問題。
16 ローマンエンパイア 98 末脚強力も使い所難しい。鉄砲はこなせる。
※ 枠順、出走馬は必ず主催者発表のものでご確認ください。
※ 『補正』=「TARGET frontier」の補正タイムランキング(直近1年の最高値)による評価。

■レース展望 小柄な牝馬に過酷な遠征&連闘策・鞍上本田で何かあるオースミコスモ
■予想構築

 まずは以下の資料をご覧いただきたい。

【'04年1回小倉(1〜6日目)芝1,800M戦における脚質別成績】
脚質 着別度数 連対率 連対構成比
逃げ 【4・1・2・6】 38.5% 19.2%
先行 【4・10・4・32】 28.0% 53.9%
差し 【5・2・6・51】 10.9% 26.9%
追込 【0・0・1・63】 0.0% 0.0%
捲り 【0・0・0・3】 0.0% 0.0%

【'03年1回小倉(1〜8日目)芝1,800M戦における脚質別成績】
脚質 着別度数 連対率 連対構成比
逃げ 【2・1・0・15】 16.7% 9.7%
先行 【10・9・11・19】 38.8% 61.3%
差し 【3・6・4・78】 9.9% 29.0%
追込 【0・0・0・71】 0.0% 0.0%
捲り 【0・0・0・1】 0.0% 0.0%

【'02年1回小倉(1〜8日目)芝1,800M戦における脚質別成績】
脚質 着別度数 連対率 連対構成比
逃げ 【2・3・2・11】 27.8% 16.7%
先行 【8・6・5・29】 29.2% 46.7%
差し 【4・5・5・73】 10.3% 30.0%
追込 【0・0・1・68】 0.0% 0.0%
捲り 【1・1・2・2】 33.3% 6.6%

 小倉競馬場は1〜2コーナーの間に頂上があり、そこから段階的に下るコース形態の上、コーナーにはスピードが落ちにくいスパイラルカーブを採用しているため前が止まりにくい。特に中距離戦においては行った者勝ちの傾向が強く、1回小倉開催では直線ゴボウ抜きの事例は皆無に近い。最悪でも4コーナーで7〜8番手あたりにつけていないと届かない。


【1開催当たりの芝・ダート別施行数(直近3年、障害を除く)】
競馬場 '04年1回開催(芝・ダ) '03年1回開催(芝・ダ) '02年1回開催(芝・ダ)
小倉 60 36 60 36 60 36
中山 20 71 19 73 32 59
京都 23 69 24 67 24 68

【過去10年の小倉大賞典における枠順別成績(中京施行の'98年、'99年を除く)】
脚質 着別度数 連対率 連対構成比
1枠 【0・0・1・14】 0.0% 0.0%
2枠 【1・0・1・13】 6.7% 6.2%
3枠 【1・1・1・12】 13.3% 12.5%
4枠 【0・1・1・13】 6.7% 6.2%
5枠 【1・1・0・14】 12.5% 12.5%
6枠 【0・2・2・12】 12.5% 12.5%
7枠 【2・1・2・11】 18.8% 18.8%
8枠 【3・2・0・11】 31.3% 31.3%

 冬場の小倉は1開催のみだが、同日開催の中山、京都、(東京)に比べて芝のレースが多く組まれており、開催末期になると決まって馬場が荒れる。馬場の内を通らされる馬の負担はかなり大きく、馬場の真ん中〜外を通る馬に有利となる。


 次に中京で施行された'98年、'99年を除く小倉大賞典における傾向をみていく。
  • 近年は準オープン経由馬に妙味。マイル戦経由の伏兵馬の一発に要注意。
    ―→小倉大賞典には様々なローテーションで臨む馬が多く、前走内容からの絞り込みは難しいが、強いて言えば準オープン経由馬が3年連続で連対(2着)している。またマイル戦をステップにして連対した4頭はいずれも7番人気以下で、ここ2年はマイル戦経由馬が二桁人気で劇走している。
  • 中間ハンデ尊重。負担斤量53〜56kg圏内から外れる牡・セン馬は要らない。
    ―→「重過ぎず軽過ぎず」が基本で、牡・セン馬については連対13頭が例外なく53〜56kgの圏内に収まっている。負担斤量56.5kg以上牡馬は【0・0・1・8】(0.0%)となり、1番人気馬2頭を含むなど人気を集めての凡走が目立つ。牝馬についても概ね同様のことが言える。近走不振でも過去の実績が買われて斤量を課されるパターンはかなり危険。
  • 負担斤量前走比3kg以上減馬は【0・1・1・28】(3.3%)。大幅な負担減は割引材料。
    ―→負担斤量52kg牡馬は【0・0・0・19】(0.0%)。負担斤量前走比3kg以上減で連対したのは'01年2着マイネルブラウ(牡4・53kg、負担斤量前走比−3kg)のみ。 ハンデキャッパーが軽く見積もった馬は大抵勝負にならない。
  • コース形態からして行った者勝ち。軸は先行馬から選ぶのが無難。
    ―→先に述べた通り。

 前々でレースを進めそうなのはギャンブルローズ、ゼンノショウグン、メイショウバトラー、トレジャー、オースミコスモ、エイシンチャンプ、マイネルブラウ辺り。軸はこの中に潜んでいるはず。

 軸はオースミコスモ。連闘実績は中日新聞杯(9着)→阪神牝馬S(2着)がある。一昨年の紫苑S以来休みらしい休みは取っていないにも関わらず再度連闘をかけてきたのは不気味。ここ2走はこの馬にしては位置取りが後ろ過ぎでレースをしていない。イマイチ先行馬の再生にかけては1、2を争う本田騎手の手腕に託してみたい。課題は実績のない斤量。

 対抗はローマンエンパイア。鞍上の武豊騎手は小倉大賞典で3年連続で追い込み馬に騎乗し、いずれも2〜3着に持ってきている。馬自体にも鉄砲実績があり、後ろから来る馬では唯一注意を払っておきたい。但しハンデは見込まれた感じがする。

 単穴はマイネルブラウ。昨年の勝ち馬で3年前は2着。ローカル重賞の常連で小回りコースでは上手く立ち回れる。久々でも格下の軽量馬メイショウバトラーが逃げる流れなら追走は楽。条件戦時代だが一応は鉄砲実績がある。

 連下はアサカディフィート。斤量が2kg加算され57kgとなるのが気になるが、前走・中山金杯(GIII・中山芝2,000M、1着)の勝ち方からして当然の結果。函館記念(3着)、福島記念(3着)の結果から小回りコースも無難にこなせる。これら2戦で追い込んで届かなかった池添騎手が今回どう乗るかに注目したい。

 エイシンチャンプは復調気配が窺えるものの、前走から更に0.5kg積まれたのが気になる。メイショウバトラーは前走のラスト1ハロンが13秒0と掛かっており、軽ハンデを考慮しても重賞では粘り込めないとみて見送る。

◎オースミコスモ
○ローマンエンパイア
▲マイネルブラウ
△アサカディフィート


■馬券構築

 オースミコスモから馬複・3連複流し。

[馬複] オースミコスモ−ローマンエンパイア 30%
[馬複] オースミコスモ−マイネルブラウ 20%
[馬複] オースミコスモ−アサカディフィート 20%
[3連複] オースミコスモ−ローマンエンパイア−マイネルブラウ 10%
[3連複] オースミコスモ−ローマンエンパイア−アサカディフィート 10%
[3連複] オースミコスモ−マイネルブラウ−アサカディフィート 10%


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