HOME > 重賞展望 > 第11回平安S

第11回平安S(GIII)
2004年1月25日(Sun) 京都ダート1,800M 4歳以上オープン 別定 (混)(指定)
馬名 脚質 補正 寸評
1 1 イサオヒート 95 得意距離も初コースでの時計短縮が課題。  
2 2 オースミステイヤー 94 相手が揃うと行ききれない。格不足の感。  
3 トライワンズラック 93 末脚強力も初コースで差して届かず懸念。  
3 4 ビワシンセイキ 105 追い出してから単調になるのが気になる。  
5 スマートボーイ 101 淀の鬼。近走成績に関わらず単騎なら残る。
4 6 タガノフォーティ 84 休養後の2戦は決め手欠く内容で復調途上。  
7 タイムパラドックス 101 前走3コーナーで失速。改めて見直す手。
5 8 ブイロッキー 94 捲る脚あるが更なる時計短縮は無理か。  
9 マルタカサイレンス 68 久々を叩いた前走完敗。ここも追走まで。  
6 10 ミツアキタービン 99 前々走の勝ち時計評価。引き続き好走可。
11 クーリンガー 99 先行して渋太いが休み明けで狙い下がる。  
7 12 マイネルブライアン 92 近走位置取りが後ろ寄り。好位なら一変も。  
13 インターレジェンダ 中央未勝利の相手と接戦レベルでは厳しい。  
8 14 テンリットル 85 昨年と同じローテで挑むも上積みは感じず。  
15 シロキタゴッドラン 100 3走前逃げて圧勝あり。先行勢の安定勢力。
※ 枠順、出走馬は必ず主催者発表のものでご確認ください。
※ 『補正』=「TARGET frontier」の補正タイムランキング(直近1年の最高値)による評価。

■レース展望 水を得た魚ならぬ「淀の砂得た馬」・先手必勝スマートボーイ
■予想構築

 ここ2年の1回京都最終週におけるダート1,800Mの決着時計、上位馬の通過順と脚質をまとめると以下のようになる。

【'02年1回京都最終週ダート1,800Mの上位馬通過順・脚質】
R クラス 頭数 馬場 時計 1着 2着 3着
7 1 未勝利 9 1.56.5 4-4-3-2(先) 2-2-3-2(先) 1-1-1-1()
7 4 新馬 11 1.57.0 1-1-1-1() 3-2-2-2(先) 2-2-3-3(先)
7 10 1000万 16 1.52.9 1-1-1-1() 6-6-5-5() 13-10-8-7()
8 1 新馬 8 1.56.2 5-5-1-1(先) 6-6-5-3(先) 4-4-6-6()
8 3 未勝利 11 1.55.8 7-7-5-3(先) 2-2-2-2(先) 8-8-8-5()
8 8 500万 15 1.54.2 3-3-3-2(先) 4-3-5-4(先) 8-9-3-1(先)
8 11 GIII 16 1.50.9 1-1-1-1() 5-3-2-2(先) 8-8-5-3(先)

【'03年1回京都最終週ダート1,800Mの上位馬通過順・脚質】
R クラス 頭数 馬場 時計 1着 2着 3着
7 2 未勝利 11 1.53.6 2-2-2-2(先) 4-3-4-4(先) 2-3-2-2(先)
7 4 新馬 14 1.53.5 1-1-1-1() 2-3-3-3(先) 12-11-10-9()
7 6 500万 15 1.51.5 3-3-3-3(先) 2-2-2-2(先) 8-9-8-9()
7 8 500万 16 1.52.4 14-14-11-8() 4-3-7-8() 5-5-2-1(先)
8 1 未勝利 8 1.54.3 2-1-1-1() 4-5-4-3(先) 4-3-4-3(先)
8 8 500万 15 1.53.2 1-1-1-1() 8-8-3-2(先) 15-15-13-7()
8 11 GIII 16 1.49.7 1-1-1-1() 3-3-3-2(先) 6-5-4-4(先)
8 12 1000万 14 1.51.2 1-1-1-1() 2-2-2-2(先) 8-8-11-10()

 京都ダート1,800Mは基本的に前残りが多く、後方一気は極めて困難。最低でも4コーナーで4番手前後につけていないと話にならない。昨年は8日目に組まれたダート1,800M戦4鞍全てで逃げ馬が逃げ切っている。平安Sの決着時計は前日の1000万下の決着時計から2秒前後、若しくは当日に行われる500万下の決着時計から3秒5前後を引いた時計が一応の目安となる。


【'04年1回京都最終週ダート1,800Mの上位馬通過順・脚質】
R クラス 頭数 馬場 時計 1着 2着 3着
7 1 新馬 7 1.59.1 2-2-2-1(先) 3-3-3-3(先) 1-1-1-2()
7 2 未勝利 10 1.56.6 9-9-5-4() 2-2-2-1(先) 3-3-3-3(先)
7 4 未勝利 11 1.56.6 1-1-1-1() 4-5-4-5() 2-2-2-2(先)
7 6 500万 8 1.57.9 1-1-1-1() 2-2-2-2(先) 3-3-3-4(先)
7 8 500万 14 1.55.0 2-2-2-2(先) 1-1-1-1() 13-12-8-8()
7 12 1000万下 12 1.52.8 2-2-2-2(先) 4-4-4-4(逃) 1-1-1-1()
8 2 未勝利 14
8 7 500万 10
8 11 GIII 15

 前日時点での逃げ残り具合は例年に比べてやや高い水準にある。また前述の換算基準より、今年の平安Sは過去10年平均1分50秒36より遅い1分50秒〜51秒を挟む決着と推測する。雨や雪が降って砂が湿った場合はこれより速くなりそうだが、極端に速い決着にはならないと思われる。


【過去10年における平安Sの上位馬通過順・脚質】
年度(回) 頭数 馬場 時計 1着 2着 3着
'94年(第1回) 16 1.52.8 (阪神施行の為省略)
'95年(第2回) 13 1.52.9 6-6-2-1(先) 11-11-9-5() 10-8-7-5()
'96年(第3回) 11 1.50.5 2-2-2-2(先) 11-11-11-9() 5-5-2-3(先)
'97年(第4回) 16 1.49.9 9-8-5-3(先) 7-8-8-9() 4-4-5-7()
'98年(第5回) 16 1.48.5 9-8-8-7() 10-13-13-10() 10-10-10-10()
'99年(第6回) 15 1.49.9 3-4-3-2(先) 7-6-5-6() 1-1-1-1()
'00年(第7回) 16 1.49.8 2-2-2-1(先) 4-4-3-3(先) 14-14-13-12()
'01年(第8回) 16 1.48.7 2-2-2-1(先) 3-3-3-3(先) 5-5-8-5()
'02年(第9回) 16 1.50.9 1-1-1-1() 5-3-2-2(先) 8-8-5-3(先)
'03年(第10回) 15 1.49.7 1-1-1-1() 3-3-3-2(先) 6-5-4-4(先)
※'97年は1着同着のため2着を「1着」に読み替え。

 重賞昇格当初は後方勢の喰い込みが見られたが、'00年以降は前残り傾向が強まっている。なお、平安Sが京都最終週に行われるようになったのも'00年からで、原因は定かではないが施行時期変更が前残り傾向にリンクしている。


【ベテルギウスS勝ち馬の平安S成績】
年度(回) 馬名 勝ち時計 通過順 平安S成績
'01年(第8回) マンボツイスト 1.51.2 1-1-1-1(逃) 1着(6人気)
'02年(第9回) マイネルブライアン 1.52.0 2-2-2-2(先) 2着(3人気)
'03年(第10回) マイネルブライアン 1.52.6 3-3-3-2(先) 3着(3人気)
'04年(第11回) シロキタゴッドラン 1.51.9 3-2-2-2(先)

 べテルギウスSは'01年に暮れの阪神開催に新設されたダートのオープン特別。これまでのところベテルギウスS勝ち馬は平安Sで【1・1・1・0】(66.7%)の良績を残している。シロキタゴッドランの勝ち時計1分51秒9は'02年2着マイネルブライアンよりコンマ1秒速いが、逃げて1分51秒2をマークしたマンボツイストに比べると物足りず、ここ2年のマイネルブライアンと同様に勝ち切るまでは難しいかもしれない。

 軸はスマートボーイ。同レース連覇を含むGIII5勝の実績はダントツ。他に逃げそうなのが格下のミツアキタービンのみということでレース運びは楽。例年に比べてやや高い前残り傾向も追い風。調教でも長めから丹念に乗り込むスタンスは相変わらずで、この馬なりに良い状態はキープ出来ている。後はレースに行って持つかどうか。

 相手筆頭はシロキタゴッドラン。前走・ベテルギウスS(OP・阪神ダート1,800M、1着)は直線楽に抜け出して完勝。更なる時計短縮が見込めそうで期待できる。先行して上がり最速〜3位をコンスタントにマークしており、他馬の仕掛けを待ってから追い出しても間に合う。阪神コースに比べて京都コースに良績が無いのが気になるが、その京都コースで勝利を収めた時の鞍上・福永騎手の機転を期待したい。

 単穴はミツアキタービン。前々走・香嵐渓特別(1000万下・中京ダート1,700M、1着)の決着時計1分43秒3は直近5年の中京ダート1,700M、延べ全413レースを通じても3位に入る好時計(1位と2位はいずれも昨年ロードプリヴェイルがマークした1分42秒9)。地方重賞でも中央馬相手に善戦があり、格下でもこの程度の相手なら通用して良い。

 連下はタイムパラドックス。前走・ベテルギウスS(OP・阪神ダート1,800M、8着)は3コーナーからのペースアップで取り残されて完敗。スマートボーイの作る単調な流れなら前方につけて巻き返すことも可能。中団からの差し込みがベストだが、3走前のトパーズSでは4角4番手からレースを進めて完勝している。

◎スマートボーイ
○シロキタゴッドラン
▲ミツアキタービン
△タイムパラドックス


■馬券構築

 スマートボーイ流しが本線も、同馬がヘバった時のことも考えてボックスの目を抑える。

[馬複] スマートボーイ−シロキタゴッドラン 30%
[馬複] スマートボーイ−ミツアキタービン 20%
[馬複] スマートボーイ−タイムパラドックス 20%
[馬複] シロキタゴッドラン−ミツアキタービン 10%
[馬複] シロキタゴッドラン−タイムパラドックス 10%
[馬複] ミツアキタービン−タイムパラドックス 10%


■このレースの回顧へ ■ホームに戻る
Copyright (C) 2000-2010 競馬万事塞翁が馬 All Rights Reserved.