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第45回アメリカジョッキークラブC(GII)
2004年1月25日(Sun) 中山芝2,200M 4歳以上オープン 別定 (混)[指定]
馬名 脚質 補正 寸評
1 1 ウインジェネラーレ 85 追って確実に伸びる。ここ重賞も相手手頃。
2 2 ユキノサンロイヤル 92 中山コースは合うが距離延長に難色示す。  
3 3 タケハナオペラ 90 ハンデ貰った前走案外。もう少し下積み必要。  
4 4 フェリシタル 久々もこなす。決め手ありいきなりでも注意。
5 5 ワールドスケール 90 重賞でも通用。斤量増も引き続き好走可能。
6 6 スパークホーク 一昨年2着以来休養。相手手薄だが厳しい。  
7 グラスエイコウオー 95 距離伸びて多少マシになるがアテにならない。  
7 8 ダンツジャッジ 93 距離向かないが相手弱化で十分通用する。
9 チョウカイリョウガ 90 重賞では足りない存在。近走の上がりも平凡。  
8 10 マルロス 75 準オープンで苦戦。上がり目見込めず厳しい。  
11 ルゼル 2年8ヶ月振りの実戦。展開向くが見送り妥当。  
※ 枠順、出走馬は必ず主催者発表のものでご確認ください。
※ 『補正』=「TARGET frontier」の補正タイムランキング(直近1年の最高値)による評価。

■レース展望 空き巣GIIで中山金杯の憂さ晴らし・真価問われるワールドスケール
■予想構築

 過去10年におけるアメリカジョッキークラブCの傾向を紐解くと以下のようになる。
  • 有馬記念経由なら着順不問、その他のレース経由なら5着以内は必須。
    ―→前走で掲示板を外していた3頭はいずれも有馬記念経由馬で、前走GI以外で掲示板を外していた馬は【0・0・3・37】(0.0%)、前走GI以外で勝ち馬から1秒以上離されていた馬は【0・0・3・26】(0.0%)となる。前走がGIでも勝ち馬から2秒近く離されていたり、久々だと苦戦する傾向にある。過去の実績より近走の勢いを重視したい。
【前走6着以下で連対した馬一覧】
年度(回) 馬名 前走 着差 AJCC成績
'95年(第36回) サクラチトセオー 有馬記念(GI)6着 1秒1 1着(2人気)
'00年(第41回) ステイゴールド 有馬記念(GI)10着 1秒0 2着(1人気)
'01年(第42回) アメリカンボス 有馬記念(GI)6着 0秒6 1着(2人気)

【前走6着以下ながら人気を集めて凡走した例】
年度(回) 馬名 前走 着差 AJCC成績
'94年(第35回) ツインターボ 天皇賞秋(GI)17着 2秒8 6着(3人気)
'96年(第37回) スキーキャプテン ケンタッキーD(米GI)14着 8着(2人気)
ロイスアンドロイス 有馬記念(GI)7着 1秒2 4着(3人気)
'97年(第38回) カネツクロス 有馬記念(GI)8着 1秒8 6着(2人気)
'02年(第43回) マチカネキンノホシ 安田記念(GI)17着 3秒1 5着(2人気)

 今年は相手が手薄とはいえ、前走GI以外で掲示板を外しているユキノサンロイヤルタケハナオペラグラスエイコウオーチョウカイリョウガマルロスは苦しい。


  • 前年暮れの重賞経由が基本。2ヶ月以上の間隔が空いた馬は大幅割引。
    ―→2ヶ月以上の間隔が空くのはマイナスで、該当馬は延べ23頭が出走して【0・0・1・22】(0.0%)となり、別表の通り人気を集めての敗退例が多くみられる。一方で年初めに行われる中山金杯経由馬は延べ31頭が出走して【0・4・4・23】(12.9%)と勝ち馬が出ていない。こちらは狭いレース間隔の克服が課題となる。
【中9週(2ヶ月強)以上の間隔が開きながら人気を集めて凡走した例】
年度(回) 馬名 前走 レース間隔 AJCC成績
'94年(第35回) ツインターボ 天皇賞秋(GI)17着 中11週(約3ヶ月) 6着(3人気)
'95年(第36回) ウインドフィールズ 菊花賞(GI)4着 中10週(約3ヶ月) 6着(3人気)
'96年(第37回) スキーキャプテン ケンタッキーD(米GI)14着 中36週(約7ヶ月) 8着(2人気)
'02年(第43回) マチカネキンノホシ 安田記念(GI)17着 中32週(約5ヶ月) 5着(2人気)
ミスキャスト プリンシパルS(OP)1着 中37週(約6ヶ月) 4着(3人気)

 休み明けの始動戦としてここを使ってくる実績馬は少なくないが、成績は振るわない。1年半振りのフェリシタル、2年振りのスパークホーク、2年8ヶ月振りのルゼルは大幅な割引が必要。

【中山金杯を経由して連対した馬一覧】
年度(回) 馬名 金杯着順・着差 金杯通過順 AJCC成績
'97年(第38回) シグナスヒーロー 4着(0秒4) 9-9-7-8(差) 2着(5人気)
'98年(第39回) マイネルブリッジ 3着(0秒6) 14-15-14-12(追) 2着(5人気)
'99年(第40回) サイレントハンター 1着(+0秒1) 1-1-1-1(逃) 2着(3人気)
'03年(第44回) グラスエイコウオー 5着(0秒4) 15-15-15-15(追) 2着(3人気)

 中山金杯経由馬は「差して善戦」のパターンが狙い目。サイレントハンターは本レースで前年のダービー馬スペシャルウィークと対戦しての結果で2着でも仕方がないところ。


 客観的なデータに従っただけで出走馬11頭のうち実に8頭が消えてしまう。残ったのは連勝中のウインジェネラーレ、中山金杯上位馬のワールドスケールダンツジャッジの3頭。

 軸はワールドスケール。前走・中山金杯(GIII・中山芝2,000M、2着)は4コーナーで持って行かれるほどの手応えを有していたものの、前が固まっていた関係ですぐには追い出せず。それでいて直線確実に伸びた点は評価しておきたい。2kgの負担増も元々の斤量に戻っただけで問題にならない。

 相手筆頭はダンツジャッジ。ワールドスケールが前走から2kg増となるのに対してこちらは0.5kg減。負担斤量面で2.5kgのアドバンテージを享受できるのは強み。しかし坂を駆け上がったところで脚色が鈍った前走内容は見逃せず、距離延長が好ましくないことは確か。

 単穴はフェリシタル。条件こそ違えど過去に4ヶ月〜1年振りのレースを3走していずれも連対しており、久々を苦にしていない点は見逃せない。そこそこの決め手を有している上に距離の融通が利く馬で、折り合いに専念すれば「棚から牡丹餅」的に上位が狙える。

 連下はウインジェネラーレ。大型馬らしく追ってからの反応が鈍く、距離短縮で忙しい流れになった時に後手を踏みそうだが、ワールドスケールやダンツジャッジらより前々でレースを進められそうな点はプラス。前年暮れの開催を使っての参戦でローテーションにも好感が持てる。

◎ワールドスケール
○ダンツジャッジ
▲フェリシタル
△ウインジェネラーレ


■馬券構築

 ワールドスケールから馬複流し。

[馬複] ワールドスケール−ダンツジャッジ 40%
[馬複] ワールドスケール−フェリシタル 30%
[馬複] ワールドスケール−ウインジェネラーレ 30%


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