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第48回有馬記念(GI)
2003年12月28日(Sun) 中山芝2,500M 3歳以上オープン 定量 (混)(指定)
馬名 脚質 補正 寸評
1 1 ツルマルボーイ 99 強烈な決め手有するも中山コースでは忙しい。  
2 2 ゼンノロブロイ 93 前走は内に閉じ込められるロス。乗り方一つ。  
3 3 リンカーン 92 菊花賞好走も漁夫の利。古馬相手は荷が重い。  
4 4 ダービーレグノ 91 距離は持つがこの相手を差し切るのは困難。  
5 5 ウインブレイズ 90 相手なりに走るがハンデGIIIとは勝手違う。  
6 タップダンスシチー 100 引き続き単騎可能も今度は徹底マーク必至。
6 7 チャクラ 89 更なる上積み期待も展開に左右される面あり。  
8 ザッツザプレンティ 93 ロングスパートが武器。早仕掛けから抜け出す。
7 9 ファストタテヤマ 93 常に後方待機。他力本願でアテにならない。  
10 アクティブバイオ 91 脚質転換で復調。力差あるも強気に乗れば。  
8 11 アグネスデジタル 93 実績断然。近走不振も闘争心戻れば侮れない。
12 シンボリクリスエス 101 前走挽回不能で度外視可も自分から動くと脆い。
※ 枠順、出走馬は必ず主催者発表のものでご確認ください。
※ 『補正』=「TARGET frontier」の補正タイムランキング(直近1年の最高値)による評価。

■レース展望 前走の二の轍は踏まない・菊花賞馬ザッツザプレンティの捲り一閃
■予想構築

 過去10年における有馬記念の傾向を紐解くと以下のようになる。
  • 勝ち馬10頭のうち9頭はGI馬。
    ―→例外は'97年シルクジャスティス(牡3・55kg)のみ。軸はタップダンスシチーザッツザプレンティアグネスデジタルシンボリクリスエスのいずれかから選ぶのが得策。
  • ジャパンC経由馬は着順不問で狙える。
    ―→ジャパンC経由馬は4年連続連対中で、そこでの着順に関係なく狙える。ジャパンCで最先着を果たした日本馬は延べ7頭が出走して【2・1・1・3】(42.9%)、勝ち馬に限定すると【1・1・0・1】(66.7%)。タップダンスシチーは引き続き圏内。
  • 同年の天皇賞秋勝ち馬は7頭中3頭が連対。
    ―→天皇賞秋勝利→ジャパンC敗退→有馬記念という経緯を辿った馬は【2・1・1・0】(75.0%)。天皇賞秋を連覇したシンボリクリスエスの巻き返しは十分可能。
  • 同年の菊花賞勝ち馬は7頭中4頭が連対。敗退直行馬は連対なし。
    ―→ジャパンCを挟んでいるのが気になるが、菊花賞馬ザッツザプレンティは信頼の対象となる。敗退直行馬は古くに遡ると'86年1着ダイナガリバー(菊花賞2着)、'87年2着ユーワジェームス(菊花賞3着)、'90年2着メジロライアン(菊花賞3着)などの連対例があるが強くは推せない。
 有馬記念にはこれといった特徴が無い。ハッキリ言って好きな馬を買えば良いと思う。

 上記傾向を取り上げるまでもなく、今年はジャパンC上位馬の再戦ムードが濃厚。中でも9馬身差圧勝のタップダンスシチーの扱い方が焦点となるが、仕掛け所が曖昧だった広い東京から小回り中山に替わる点、GIを勝ったことで今度こそ他馬の目標になる点が気になる。マイナスとは言わないが、プラスになる材料は無い。

 軸はザッツザプレンティ。菊花賞はロングスパートを決めて二冠馬をシャットアウト。ジャパンCはタップダンスシチーを除けば実質4角先頭で、そこから後続馬を凌ぎ切ったのは高く評価できる。タップダンスシチーを楽に逃がせばどうなるかを痛感したはずの安藤勝己騎手に積極策を期待したい。

 相手筆頭はタップダンスシチー。今年5戦4勝、昨年2着の実績から軽率には扱えない。先行して粘るというスタンスは中山でも通じるが、早めに捕らえられると後が無いだけに他馬のマークがどれだけ入るかが見物。蓋を開けてみれば誰もマークに入らなかった(=再度逃げ切り勝ち)ということも有り得る。

 単穴はシンボリクリスエス。今年に入ってからタップダンスシチーに連敗。昨年の勝利も今となっては2kgの斤量差がモノを言った印象すら受ける。仕掛けを誤ると詰めが甘くなるところがあり、勝つためにはあくまで自分のペースを貫く必要がある。実績は周知の通りで、秋天勝ち→JC惜敗ローテはプラス。

 連下はアグネスデジタル。実績はダントツだが良く分からない馬。近走不振と距離懸念からここに来て人気を落としているが、今春に安田記念を勝っており全くの不振という訳でもないのが厄介。要は気乗りの問題。距離延長自体はマイナスだが、コーナーを6回通過するため息は適度に入る。

 ゼンノロブロイの鞍上はGIに滅法弱い柴田善臣騎手。同騎手に大舞台でのマーク競馬は無理と判断して無印。中団につけて直線地味に伸びて4〜5着というのがオチ。馬自体はザッツザプレンティに勝ち越しているので悪くはない。

 リンカーンは重賞未勝利馬の連対例が少ない(過去10年で2着が1回のみ)のにザッツザプレンティより人気を集めている(土曜前売り)時点で手が出ない。好走事例の殆どが上がりだけの競馬で、力と力のぶつかり合いではいかにも非力に映る。これも無印。

 アクティブバイオは先行策で復調してきただけに面白そうだが印が回らなかった。チャクラはGIでもそこそこに来るが勝ち切るところまではいかない。ファストタテヤマは他力本願。ツルマルボーイは前日の降雪でフォーカスから消滅。ダービーレグノ、ウインブレイズは無理。

◎ザッツザプレンティ
○タップダンスシチー
▲シンボリクリスエス
△アグネスデジタル


■馬券構築

 ザッツザプレンティから馬複流し。アクティブバイオへのワイドを追加。

[馬複] ザッツザプレンティ−タップダンスシチー 40%
[馬複] ザッツザプレンティ−シンボリクリスエス 30%
[馬複] ザッツザプレンティ−アグネスデジタル 20%
[ワイド] ザッツザプレンティ−アクティブバイオ 10%


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