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第128回天皇賞・秋(GI)
2003年11月2日(Sun) 東京芝2,000M 3歳以上オープン 定量 (牡・牝)(指定)
馬名 脚質 補正 寸評
1 1 サンライズペガサス 昨年3着からぶっつけ。決め手評価も見送り。  
2 エイシンプレストン 93 叩いた上積みありそうだが国内ではイマイチ。  
2 3 トーセンダンディ 82 実績乏しい上いきなりGIでは常識的に厳しい。  
4 テンザンセイザ 91 下級重賞善戦馬。決め手秘めるも荷が重い。  
3 5 ローエングリン 93 単騎なら見込みあるが他馬の目標でもあり。  
6 ダービーレグノ 91 前走久々の勝利。相手強いが前崩れあれば。
4 7 ツルマルボーイ 97 強烈な決め手魅力。但し休み明けはネック。
8 モノポライザー 89 重賞未勝利。人気先行の気もあり妙味なし。  
5 9 ロサード 86 ローカルは走るが定量戦で力差誤魔化せず。  
10 ファストタテヤマ 91 後方決め打ち専門馬。上位進出も展開次第。  
6 11 アグネスデジタル 93 実績断然。ローテ不問で走るため注意必要。  
12 カンファーベスト 91 毎日王冠は力負けの感。上積み無く苦しい。  
7 13 ゴーステディ 86 展開云々というよりは重賞では通用しない。  
14 トレジャー 88 先行して粘り無い。相手揃い苦戦免れず。  
15 トーホウシデン 91 前走の追い上げ評価。距離伸びて更に良い。
8 16 イーグルカフェ 96 安田記念4着が侮れないがここ2戦負け過ぎ。  
17 ヤマノブリザード 86 そこそこ上位に来るが3歳以降未勝利が現実。  
18 シンボリクリスエス 99 実績断然も前哨戦を使えていないのは不満。
※ 枠順、出走馬は必ず主催者発表のものでご確認ください。
※ 『補正』=「TARGET frontier」の補正タイムランキング(直近1年の最高値)による評価。

■レース展望 休み明け走るBT産駒の底力侮れぬ・いざ雌伏の時トーホウシデン
■予想構築

 過去10年における天皇賞・秋の傾向を紐解くと以下のようになる。
  • 外国産馬が一部解放後の3年でいずれも連対している。
    ―→外国産馬はこの3年で'00年2着メイショウドトウ(牡4・58kg)、'01年1着アグネスデジタル(牡4・58kg)、02年1着シンボリクリスエス(牡3・56kg)と立て続けに連対している。過去の勝ち馬アグネスデジタルシンボリクリスエスの他、エイシンプレストンイーグルカフェにも注目。
  • 中9週(2ヶ月)以上の間隔を開けた馬は延べ26頭が出走して1連対と不振。
    ―→該当馬の内訳は【1・0・2・23】(3.8%)、連対は'97年1着エアグルーヴ(牝4・56kg)のみ。古くに遡ると宝塚記念から直行した'88年1着タマモクロス(牡4・58kg)、'90年1着ヤエノムテキ(牡5・58kg)の例があるものの、サンライズペガサストーセンダンディツルマルボーイロサードヤマノブリザードシンボリクリスエスはトライアル等を使った馬に比べて割引が必要。
  • 重賞未勝利馬は原則消し。
    ―→連対馬の重賞実績はGI勝ちが10頭、GII・GIII勝ちが8頭。重賞未勝利で連対したのは'98年と'99年に2着したステイゴールドのみだが、同馬にはGI連対実績があった。重賞勝ち若しくはGI連対は必須。これによりゴーステディトレジャートーセンダンディモノポライザーが消える。
  • GI入着実績の無い馬も原則消し。GI初出走馬は消し。
    ―→GI初出走馬の連対は無く、'98年1着オフサイドトラップ(牡7・58kg)を除く連対馬19頭は5着以内の実績があった。重賞勝ちがあってもGI初出走のカンファーベストは論外。GIで5着以内が無いテンザンセイザロサードも苦しい。
  • 前走敗戦差1秒以上馬は消し。
    ―→該当馬は【0・0・1・28】(0.0%)。この中には前走・オールカマーにて勝ち馬ツインターボに1秒0千切られていた'93年6着ライスシャワー(牡4・58kg、1人気)が含まれる。古くに遡ると'92年7着トウカイテイオー(牡4・58kg、1人気)もこのパターン。トーセンダンディアグネスデジタルゴーステディイーグルカフェが消える。
 狙いに上がるのはエイシンプレストンローエングリンダービーレグノファストタテヤマトーホウシデンの5頭。

 天皇賞・秋への重要ステップとしては過去10年で8連対(4勝)の毎日王冠、6連対(2勝)の京都大賞典が挙げられる。但し'97年以前は前者が【4・4・1・19】(28.6%)、後者が【0・0・1・9】(0.0%)なのに対し、'98年以降は前者が【0・0・3・18】(0.0%)、後者が【2・4・0・12】(33.3%)となり、過去10年の前後半で見事に優劣が逆転している。今年は京都大賞典経由馬の出走は無いが、毎日王冠経由馬は6頭いる。いずれも勝ち馬バランスオブゲームに離されており、人気を集めるようなら疑ってかかりたいところ。

 軸はトーホウシデン。昨年の同レースにぶっつけで挑み0秒4差の5着に健闘。今年に入ってからは芝2,000Mで連勝するなど距離適性の高さをアピールしている。同年の中山金杯を勝ち、毎日王冠で2着しながら人気薄というパターンは'93年2着セキテイリュウオー(牡4・58kg、6人気)と同じ。小柄で揉まれ弱いところがあるだけに外寄りの枠を引いたのは好都合。

 相手は宝塚記念以来ぶっつけとなるのが気になるが、全く可能性が無いという訳でもないシンボリクリスエスとツルマルボーイ。穴は新潟記念勝ち経由のトニービン産駒という点で'98年1着オフサイドトラップ(牡7・58kg)とダブるダービーレグノ。

 エイシンプレストンは同様のローテを採った昨年の同レースで軸に推してみて案外だったため見送る。やはりマイル±1ハロンが活躍範囲で、1,800Mから1ハロン伸びる今回は妙味が薄いのではないだろうか。毎日王冠経由馬の中で同馬を切ってトーホウシデンを抑えたのはリスクに対するリターンの高さに注目した(着順が下なのにより人気を集めている)ため。

 ローエングリンは控える競馬も出来るが、決め手が無いので凌ぎきるのは困難とみて見送る。出走馬の脚質を見渡すと差し・追込馬が多く、一見して展開有利のようにも思えるが、ゴーステディが飛ばすので2番手以下の位置取りはあまり変わらないかもしれない。

 ファストタテヤマは芝2,000M以下における実績に乏しく、2分を切る決着が濃厚なここではスピード不足を露呈しそうなだけに見送る。道中スローで溜めて切れる印象が強い。ただデータ的には可も無く不可も無くで、人気も無いだけに気軽に狙えるのは確か。

◎トーホウシデン
○シンボリクリスエス
▲ツルマルボーイ
△ダービーレグノ


■馬券構築

 トーホウシデンから馬複流しが本線も、直近5年で毎日王冠経由馬が不振という傾向に対処するためボックスの目も抑えておく。

[馬複] トーホウシデン−シンボリクリスエス 30%
[馬複] トーホウシデン−ツルマルボーイ 20%
[馬複] トーホウシデン−ダービーレグノ 20%
[馬複] シンボリクリスエス−ツルマルボーイ 10%
[馬複] シンボリクリスエス−ダービーレグノ 10%
[馬複] ツルマルボーイ−ダービーレグノ 10%


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