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第8回秋華賞(GI)
2003年10月19日(Sun) 京都芝2,000M 3歳オープン 馬齢 (牝)(混)(指定)
馬名 脚質 補正 寸評
1 1 トーセンリリー 74 紫苑Sで逃げて惨敗。展開更に厳しくなり苦戦。  
2 ピースオブワールド 83 復権図るも中途半端。叩いて変われるか微妙。  
2 3 オースミハルカ 91 前走は結果オーライ。力勝負になってどうか。  
4 メイショウバトラー 77 マイナー血統で上積み疑問。負担増もネック。  
3 5 マイネサマンサ 75 久々を使って底見せる。芝もこなす程度。  
6 レマーズガール 76 ダート実績馬。芝ではスピードの絶対値が違う。  
4 7 ヤマニンスフィアー 80 嵌った時の末脚強烈。捲れる脚もあり要注意。
8 レンドフェリーチェ 83 前走快勝も折り合い面に難あり。過信は禁物。  
5 9 チューニー 89 前走が負け過ぎ。重賞勝ちを考慮しても敬遠。  
10 アドマイヤグルーヴ 88 ローズSを快勝。気性面の成長も窺えるが…。  
6 11 メモリーキアヌ 83 連敗でボロが出始める。このクラスでは厳しい。  
12 ミルフィオリ 76 走りに非力さ感じる。力勝負では分が悪い。  
7 13 スターリーヘヴン 73 夏場使うも冴えない。相手も強化され苦しい。  
14 ヤマカツリリー 87 今回は他に行く馬多数で展開妙味なく見送り。  
15 タンザナイト 76 重賞初挑戦。前走敗退で勢い感じられない。  
8 16 ベストアルバム 85 決め手強力。生かすも殺すも手綱捌き一つ。
17 スティルインラブ 91 前走は22kgの太め残り。叩き2戦目で借り返す。
18 タイムウィルテル 82 トライアルはそこそこ走っている。差は無い。
※ 枠順、出走馬は必ず主催者発表のものでご確認ください。
※ 『補正』=「TARGET frontier」の補正タイムランキング(直近1年の最高値)による評価。

■レース展望 色褪せる事無い二冠の輝き・惑う事なき愛スティルインラブ
■予想構築

 レース創設後の過去7年ににおける秋華賞の傾向を紐解くと以下のようになる。
  • ローズS経由馬が6年連続連対中。軸はこの中から選びたい。
    ―→ローズS経由馬は初年度の'96年を除き6年連続で連対している。但し5着以内【3・4・2・20】(24.1%)、6着以下【0・1・0・21】(4.5%)で、後者の連対例は阪神3歳牝馬S勝ち馬でローズS14着を経由した'00年2着ヤマカツリリーのみ。アドマイヤグルーヴヤマカツリリーベストアルバムピースオブワールドスティルインラブのいずれかが連対する可能性は高い。
  • 中山芝1,800Mで行われる前哨戦経由馬は延べ31頭が出走して1連対と不振。
    ―→クイーンS(GIII、'99年以前)、紫苑S(OP、'00年以降)を経由した馬は【0・1・4・26】(3.2%)、連対例は'99年2着クロックワークのみと極めて不振。クロックワークはクラシック出走経験(オークス9着)と重賞入着実績(3着)があった。タイムウィルテル、チューニー、トーセンリリーはかすかな望みがあるが厳しいことには変わりない。レンドフィリーチェヤマニンスフィアータンザナイトメモリーキアヌスターリーヘヴンは妙味なしで見送り。
  • 前走で掲示板に挙がっていることが望ましく、そうでなければ重賞勝ちが必須。
    ―→前走で掲示板を外していた(敗戦差1秒0以上)馬は2頭いるが、いずれもGII以上の重賞勝ち実績があった。またこの2頭以外はいずれも掲示板に挙がっていた。まず敗戦差1秒0以上で重賞実績も無いトーセンリリーマイネサマンサレマーズガールミルフィオリスターリーヘヴンが消える。紫苑Sで掲示板に挙がれなかった春の実績馬チューニーメモリーキアヌも妙味薄。
  • サンデーサイレンス産駒が不振。ND系Lyphard産駒、HtR系Roberto産駒の劇走に注意。
    ―→前者は巷でよく耳にするが、後者についてはあまり知られていない。ノーザンダンサー系Lyphardは'99年1着ブゼンキャンドル(12人気)の他に人気馬の好走も多い。ヘイルトゥリーズン系Robertoは'98年2着ナリタルナパーク(10人気)や'99年2着クロックワーク(14人気)がいる。人気薄で劇走した3頭はいずれもトライアルで適度に負けていた。前者に該当するヤマニンスフィアー(父:ホワイトマズル)、後者に該当するタイムウィルテル(父:ブライアンズタイム)に要注意。いずれも紫苑Sで人気を集めながら今回は人気薄。
  • 桜花賞馬は4戦3連対。中心視が妥当か。
    ―→桜花賞馬は延べ4頭が出走して【2・1・0・1】(75.0%)。連対した3頭はいずれも秋初戦でローズSを勝っており、唯一連対を逃したチアズグレイスは負けていた。敗因が太め残り(22kg増)に求められるとはいえ、スティルインラブは取捨微妙。
 秋華賞は堅く収まる時と荒れる時がハッキリしており、後者は説明がつかない。毎年18頭フルゲートになるのに好位がゴチャつきやすい内回りコースを使用する上、歓声をダイレクトに受けるスタンド真正面からのスタートというおおよそGIには相応しくない舞台で繰り広げられる一戦。そこには机上の計算を越えた何かがある。とにかく真面目に予想するだけ無駄なのである。

 軸馬は前走の敗因がハッキリしているスティルインラブ。実績馬にとってトライアルは勝つ必要は無いし、負けたからといって春の実績が消えてなくなるわけでもない。外枠発走で馬が掛かり気味に行ってしまう可能性があるが、勝負どころで前が詰まって動けないよりはマシ。

 相手は血統考察よりヤマニンスフィアーとタイムウィルテルをチョイス。ヤマニンスフィアーは北海道で古馬相手に勝っているのに前哨戦を惜敗しただけで人気が暴落しているのが怖い。桜花賞(13着)はキャリアが浅すぎたことが惨敗の原因とみる。タイムウィルテルはフローラSや紫苑Sで2着している割に人気が暴落している。フローラSでは前崩れの展開を差してきており、高評価を与えても良い。

 残り1頭はベストアルバム。過去7年のうちノーザンダンサー系列が5勝を挙げており、メジロライアン産駒自体も'97年にメジロドーベルが勝っている。メジロドーベルと同列に扱うのもどうかと思うが、小倉で古馬相手に好走→ローズSで上がり最速の脚を繰り出して3着というパターンは'99年1着ブゼンキャンドルと同じ。

 アドマイヤグルーヴは消してみる。理由は3つ。
  1. ローズS勝利も実質は大逃げの馬を捉えただけ。今回はまずそのような展開にはならない。
  2. イレ込み癖が怖い。環境は18頭フルゲート、スタンド前発走と確実に悪化。
  3. 上記のリスクを抱き込む割にリターンがショボすぎる。いわゆる過剰人気。
◎スティルインラブ
○ヤマニンスフィアー
▲タイムウィルテル
△ベストアルバム


■馬券構築

 スティルインラブから馬複流し。スティルインラブがコケて大荒れになった場合に対応できるようにボックスの目も抑えておく。

[馬複] スティルインラブ−ヤマニンスフィアー 30%
[馬複] スティルインラブ−タイムウィルテル 20%
[馬複] スティルインラブ−ベストアルバム 20%
[馬複] ヤマニンスフィアー−タイムウィルテル 10%
[馬複] ヤマニンスフィアー−ベストアルバム 10%
[馬複] タイムウィルテル−ベストアルバム 10%


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