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第37回スプリンターズS(GI)
2003年10月5日(Sun) 中山芝1,200M 3歳以上オープン 定量 (国際)(指定)
馬名 脚質 補正 寸評
1 1 テンシノキセキ 98 近走の充実振り評価。厳しさ増す展開克服なるか。
2 2 ハッピーパス 98 外人騎手確変馬。前走距離こなすもこの相手では。  
3 キーゴールド 95 低人気の割に頑張り目立つがGIでは正直厳しい。  
3 4 ショウナンタイム 87 完全な格下。意欲の連闘策も無謀にしか思えない。  
5 サーガノヴェル 93 他馬に寄られるとタレる悪癖懸念。逃げてどこまで。
4 6 レディブロンド 91 一線級と初対戦。行く馬多く翻弄される危険性あり。  
7 ゴッドオブチャンス 90 前走スピードに乗れず。叩いた効果期待も苦戦か。  
5 8 デュランダル 98 溜める必要あるが末脚はNo.1。着拾いなら可能。  
9 カルストンライトオ 91 前走叩き台で致し方無しも一変までは期待できず。  
6 10 アグネスソニック 95 時計が掛かる馬場巧者。時計勝負に一抹の不安。  
11 ビリーヴ 100 生粋のスプリンター。この距離なら確実に勝ち負け。
7 12 イシノグレイス 94 重賞では力負けばかり。穴男騎乗でも出番なし。  
13 アドマイヤマックス 103 相手なりに走る。スプリントに実績無く鞍上頼み。  
8 14 ナムラマイカ 93 流れに乗れば渋太いが良績は軽ハンデ時に集中。  
15 イルバチオ 95 ハイラップで爆発的な末脚使える。引き続き警戒。
※ 枠順、出走馬は必ず主催者発表のものでご確認ください。
※ 『補正』=「TARGET frontier」の補正タイムランキング(直近1年の最高値)による評価。

■レース展望 I believe crowning glory. スプリントなら断然ビリーヴ
■予想構築

 「傾向分析」でも触れたが、施行時期移行後3年の3着以内馬実績を今一度確認してみる。

【直近3年の3着以内馬の各種実績】
年度 着順 馬名 芝1,200M 芝1,200M重賞 持ち時計
'00年 1着 ダイタクヤマト 【5・3・1・9】(44.4%) 【0・1・0・2】(33.3%) 1.07.6
2着 アグネスワールド 【6・3・1・1】(81.8%) 【2・2・1・1】(66.7%) 1.06.5
3着 ブラックホーク 【2・1・0・1】(75.0%) 【2・1・0・1】(75.0%) 1.07.6
'01年 1着 トロットスター 【4・3・0・2】(77.8%) 【3・2・0・2】(71.4%) 1.07.9
2着 メジロダーリング 【6・4・3・9】(45.5%) 【1・0・2・4】(14.3%) 1.07.4
3着 ダイタクヤマト 【7・4・1・10】(50.0%) 【2・2・0・3】(57.1%) 1.07.6
'02年 1着 ビリーヴ 【7・1・1・3】(66.7%) 【1・0・0・1】(50.0%) 1.07.1
2着 アドマイヤコジーン 【1・2・1・2】(50.0%) 【1・1・1・1】(50.0%) 1.07.9
3着 ショウナンカンプ 【3・0・0・1】(75.0%) 【1・0・0・2】(33.3%) 1.07.3

 暮れに行われていた'99年以前はマイルCSの影響が強く、'99年はマイルCS3着のブラックホークがスプリント戦初出走ながら勝っている。現行の施行時期に改められた'00年以降は核になるステップレースが曖昧なものの、近走の短距離重賞で結果を出している馬が順当に勝ち負けを演じている。

 '00年にシンガリ人気ながら勝利したダイタクヤマトも前々走・函館スプリントSは2着(0秒2差)、前走・セントウルSは7着(0秒4差)とスプリント重賞で善戦しており、その他の連対馬も直近2走以内にスプリント重賞の連対歴があった。

 今年の出走馬の各種実績をまとめると以下のようになる。

馬名 芝1,200M 芝1,200M重賞 持ち時計 近走内容
テンシノキセキ 【7・3・0・6】(62.5%) 【2・1・0・3】(50.0%) 1.06.9
ハッピーパス 【1・0・0・0】(100.0%) (未出走) 1.08.9
キーゴールド 【2・0・1・8】(18.2%) 【0・0・0・4】(0.0%) 1.07.9
ショウナンタイム 【3・0・3・10】(18.8%) 【0・0・0・1】(0.0%) 1.08.9 ×
サーガノヴェル 【3・0・0・2】(60.0%) 【2・0・0・2】(50.0%) 1.07.1 ×
レディブロンド 【5・0・0・0】(100.0%) (未出走) 1.08.2
ゴッドオブチャンス (未出走) (未出走) (なし) ×
デュランダル 【3・1・1・0】(80.0%) 【0・0・1・0】(0.0%) 1.07.8
カルストンライトオ 【5・1・5・4】(40.0%) 【0・0・3・2】(0.0%) 1.07.4 ×
アグネスソニック 【1・2・1・2】(50.0%) 【0・1・1・1】(33.3%) 1.08.6
ビリーヴ 【10・2・1・4】(70.6%) 【4・1・0・2】(71.4%) 1.07.1
イシノグレイス 【5・4・2・10】(42.9%) 【0・0・0・2】(0.0%) 1.08.1 ×
アドマイヤマックス 【0・0・0・1】(0.0%) 【0・0・0・1】(0.0%) 1.08.2
ナムラマイカ 【4・4・5・15】(28.6%) 【0・0・0・5】(0.0%) 1.07.2 ×
イルバチオ 【2・2・0・2】(66.7%) (未出走) 1.08.1
  • 芝1,200M 5勝以上若しくは連対率40%以上でOK。
  • 芝1,200M重賞 連対があればOK。便宜的に1ハロン前後の重賞連対で相殺可とする。
  • 持ち時計 芝1,200M1分07秒台以内でOK。
  • 近走内容 直近2走内にスプリント重賞連対は◎。直近2走内に勝ちは○、3着以内は△。
 スプリント戦に連対のないゴッドブチャンスアドマイヤマックスは相対的に不利。アドマイヤマックスはセントウルSで先に動いたテンシノキセキ、ビリーヴとの差を全く詰められていなかった。前に届かなかったデュランダルにも交わされていたところを見る限りではスプリントでは忙しい。但し2〜4着が異様に多く、どんな条件もこなせるのは評価して良い。5勝以下かつ連対率40%未満のキーゴールドショウナンタイムナムラマイカも見送り対象。キーゴールドは年齢的に速い時計が期待できない。

 スプリント重賞に限らず重賞連対は必須ということでレディブロンドデュランダルイシノグレイスが消える。レディブロンドは徐々に速い時計をこなしつつあるが、テンから異常なほど飛ばすサーガノヴェルやゴッドオブチャンスがいるここはさすがにキツい。デュランダルは典型的な差して届かずの人気馬。スタート下手で、自分でレースを作れないのも不満。事実、セントウルSでは只一頭出負けしていた。

 直近2走以内連対も必要で、サーガノヴェルカルストンライトオも消える。但しサーガノヴェルは中山芝1,200Mで3戦全勝と相性が良い。叩き2戦目でベスト条件を迎えたここは近走内容に目を瞑って狙ってみるのも手か。他馬に寄られるとアウトだが、スプリントでは寄られなければスイスイ行ってしまうほどの能力は持ち合わせている。幸いなことにあまり人気が無い。

 最後に持ち時計の裏付けも必要で、ハッピーパスアグネスソニックイルバチオも割引が必要になる。但しハッピーパスとイルバチオはNSTオープン(OP・新潟芝1,400M)で1分20秒台前半の好時計があり、特に後者は直線競馬のアイビスSDを勝っている。あくまで芝1,200Mでどうかという話で、こなせなくはない。

 セントウルSで接戦を演じたテンシノキセキビリーヴは減点無し。無理して嫌う必要もなく、引き続き狙いに挙がる。軸は負担斤量面のアドバンテージが享受できるビリーヴ。関東遠征実績に乏しいのが気がかりだが、抜けた相手のいない定量戦なら上位争いは必至。テンシノキセキは展開が向かないのが痛いが、時計勝負自体は臨むところで一方的にタレることも無さそう。

◎ビリーヴ
○イルバチオ
▲サーガノヴェル
△テンシノキセキ


■馬券構築

 ビリーヴから馬複流し。短距離重賞勝ち馬とコース巧者をふんだんに含むタテ目も各10%づつ抑える。

[馬複] ビリーヴ−イルバチオ 30%
[馬複] ビリーヴ−サーガノヴェル 20%
[馬複] ビリーヴ−テンシノキセキ 20%
[馬複] イルバチオ−サーガノヴェル 10%
[馬複] イルバチオ−テンシノキセキ 10%
[馬複] サーガノヴェル−テンシノキセキ 10%


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