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第38回札幌2歳S(GIII)
2003年10月4日(Sat) 札幌芝1,800M 2歳オープン 馬齢 (混)(特指)
馬名 脚質 補正 寸評
1 1 サンワードミル 88 ようやく初勝利も僅差の逃げ切り。ここ苦しい。  
2 2 アズマサンダース 79 逃げ切りで初戦勝ち抜けも上がりが平凡。  
3 3 スズカマンボ 79 前走快勝も時計は冴えず。後方脚質もネック。  
4 セトノヒット 81 芝3戦はいずれも惨敗。現状打破は厳しい。  
4 5 キョウワスプレンダ 90 末脚桁違い。距離延長で仕掛けどころがカギ。
6 アーバンエスケープ 81 好時計と決め手評価も上がりは掛かり気味。  
5 7 モエレエスポワール 87 そこそこ粘れるが一押し足りない。相手揃う。  
8 リネンドン 79 デビュー戦勝利もダート1,000M。時計も平凡。  
6 9 ヤマニンシュクル 90 同コースで2勝。安定した勝ち方で問題少ない。
10 タイセイドラゴン 88 新馬勝ちの内容悪くないが条件一変で未知数。  
7 11 ブリッコーネ 79 終い切れたがスローの賜物か。善戦は可能。
12 エボニービジョン 77 函館の2戦はいかにも平凡。一発も期待薄。  
8 13 マイネルブルック 81 持ち時計最速。前走の決め手再現なれば。
14 アラビアンナイト 83 コスモス賞完敗は不満。時計勝負で見劣る。  
※ 枠順、出走馬は必ず主催者発表のものでご確認ください。
※ 『補正』=「TARGET frontier」の補正タイムランキング(直近1年の最高値)による評価。

■レース展望 ハイリターンの初距離組筆頭キョウワスプレンダから同コース快勝馬へ
■予想構築

 距離延長後の過去6年における札幌2歳Sの傾向を紐解くと以下のようになる。
  • キャリア1戦馬が3年連続連対中。オープン出走経験の有無は問題にならない。
    ―→昨年は芝1,200Mを勝っただけのサクラプレジデントが完勝。一昨年は芝1,800Mを逃げ切っただけのマイネヴィータが僅差の2着、3年前は後のダービー馬ジャングルポケットが新馬(芝1,800M)から無難に連勝。キャリア1戦でなければならないということはないが、少なくともオープン出走経験の有無は問題にならないということは確か。
  • 連対馬の半数が芝1,800M初出走。初距離でも問題にならない。
    ―→単勝回収値と複勝回収値の観点でみると、芝1,800M経由馬はそれぞれ35と52、それ以外はそれぞれ284と140となり、回収率ベースでかなりの差が出る。つまり芝1,800M経由馬は人気を背負う割にあまり来ず、それ以外は人気薄でもやって来るということ。穴なら間違いなく後者。
  • コスモス賞経由馬は延べ17頭が出走して僅か1連対(1勝)と不振。
    ―→コスモス賞経由馬の連対例は'97年1着アイアムザプリンス(1人気、コスモス賞1着)のみ。連対馬であっても【1・0・0・6】(14.3%)と走らない傾向が強く、その殆どが人気を集めてコケているため性質が悪い。中2週のローテが好調キープを妨げているのかもしれない。ヤマニンシュクルモエレエスポワールアラビアンナイトは微妙。
  • 前走が北海道以外、ダート戦、1,000M戦なら要らない。
    ―→北海道以外、ダート戦、1,000M戦を経由した馬は延べ18頭が出走して3着が最高。このパターンは人気になることもないが、人気薄での爆走妙味もなく狙うに値しない。タイセイドラゴンリネンドンは見送りが妥当。また芝未連対馬の連対例も無く、セトノヒットも見送り。
  • 札幌芝1,800Mで後続に0秒3以上の着差をつけて勝ち上がった直後の馬に注目。
    ―→該当馬は【0・3・0・3】(50.0%)。0秒2以上に基準を下げても【1・3・0・4】(50.0%)。前走で同コースを使って後続を1馬身強〜2馬身ほど離して勝っていれば脈あり。昨年2着テイエムリキサン(2馬身半差勝ち)はこのパターン。2馬身半差勝ちのスズカマンボマイネルブルック、1馬身3/4差勝ちのヤマニンシュクルは有望。1馬身半差勝ちのキャリア1戦馬ブリッコーネも捨て難い。
  • 穴なら前走芝1,200Mで大敗している馬。芝1,800M敗退馬の巻き返しは厳しい。
    ―→芝1,200M大敗馬の連対は函館2歳S(13着)経由の'99年1着マイネルコンドルぐらいで、穴妙味炸裂というわけではない。前述にもある通り、このレースは芝1,800M好走馬が人気を集めやすく、芝1,200M好走馬は評価されない。負けていればなおさら。
  • 東西比較では「東高西低」。人気薄の関東馬の劇走に要注意。
    ―→関東馬は'97年〜'99年でワンツーフィニッシュ、'01年は2着、'02年は1着。近年は関西馬が盛り返してきている。関東馬の特徴は「人気薄での劇走が目立つこと」にあり、7番人気以下で6連対(2勝)している。
 軸はハイリターンの初距離組に属するキョウワスプレンダ。デビュー戦(阪神芝1,400M、6着)こそ先行してタレたものの、2戦目でレースの上がり35秒9を0秒9上回る末脚を繰り出して圧勝。前走・クローバー賞では唯一の上がり34秒7をマークして後のコスモス賞勝ち馬ヤマニンシュクル(2着)に楽勝。この時の上がり3ハロンの推移は11秒9−12秒0−11秒6で、ラストで更に伸びている点に凄みを感じる。

 相手は好走多い札幌芝1,800M快勝組に属する3頭のうち、位置取りが後方寄りのスズカマンボを落としたマイネルブルックとヤマニンシュクルの2頭。あと1頭は時計こそ平凡だが上がり3ハロンの推移が11秒9−12秒2−12秒0とラストでもう一伸びが見られた点を評価したいキャリア1戦馬ブリッコーネ。

◎キョウワスプレンダ
○マイネルブルック
▲ヤマニンシュクル
△ブリッコーネ


■馬券構築

 キョウワスプレンダから馬複流し。

[馬複] キョウワスプレンダ−マイネルブルック 40%
[馬複] キョウワスプレンダ−ヤマニンシュクル 30%
[馬複] キョウワスプレンダ−ブリッコーネ 30%


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