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第23回新潟2歳S(GIII) 2003年9月7日(Sun) 新潟芝1,600M 2歳オープン 馬齢 (混)(特指) |
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枠 | 馬 | 馬名 | 脚質 | 補正 | 寸評 | 印 |
1 | 1 | フリークオブダンス | 逃 | 78 | 小倉に見切りをつけるも前走の負け具合は不満。 | |
2 | エーティーテイオー | 先 | 79 | 時計平凡もセンスは非凡。好位付けで期待可。 | ◎ | |
2 | 3 | マイネルディマジオ | 逃 | 85 | 逃げて差し馬と同等の上がり使った前走評価。 | ○ |
4 | マリンボート | 先 | 78 | 好位抜け出し決めるもラストは一杯で狙い下がる。 | ||
3 | 5 | オイワケヒエン | 先 | 79 | 折り合い万全だがコーナー2つで仕掛け所難しい。 | |
6 | パレスエース | 逃 | 93 | 3着以下を千切るも実質行った行ったで価値低い。 | ||
4 | 7 | シャドウファイル | 先 | 78 | ややキレ不足も差し込み可能。距離延長で脈あり。 | △ |
8 | ウイングレット | 逃 | 88 | 末脚強力。距離延長も折り合い一つで克服可能。 | ▲ | |
5 | 9 | マイネルアクセル | 差 | 79 | どちらかといえばスロー志向。スピードで見劣る。 | |
10 | アウトディスタンス | 逃 | 82 | 前走は超スローで上がりだけの競馬。地力疑問。 | ||
6 | 11 | ストームセイコー | 逃 | 78 | 臨戦過程地味。単調な逃げ切りで評価に値せず。 | |
12 | マイネルベナード | 先 | 81 | 小倉からここに矛先変えるがマイルでも忙しいか。 | ||
7 | 13 | マリンゴールド | 逃 | 87 | 前走は展開恵まれた。頭数増&距離延長でどうか。 | |
14 | トウカイハッスル | 差 | 79 | 後方待機で結果出すもここ外回りで相手も揃う。 | ||
15 | ダイワバンディット | 差 | 87 | 1,400M超ではサッパリの父。勝ち切るまでは疑問。 | ||
8 | 16 | タマモオーシャン | 逃 | 79 | ダートで変わり身見せるが再度芝替わりは懸念。 | |
17 | ナンヨーアルトラブ | 先 | 79 | 前走は展開のアヤがあったとはいえ負け過ぎ。 | ||
18 | クリスタルヴィオレ | 先 | 80 | 2戦目で勝ち抜けも切れる脚無く苦戦は免れない。 |
■レース展望 直線競馬の経験生きる外回り・キャリア1戦馬エーティーテイオー | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
■予想構築 新潟2歳Sでは「キャリア1戦馬が強い」という明確な傾向があり、過去10年の連対馬20頭のうち13頭までが新馬戦を勝っただけのキャリア1戦馬で、過去10年で9勝、現在6連勝中。今年はエーティーテイオー、マリンボート、オイワケヒエン、パレスエース、アウトディスタンス、トウカイハッスルのいずれかが勝つ可能性が相当高い。なお、キャリア1戦以外での勝利例は新馬1着→ダリア賞3着の'96年パーソナリティワンのみ。少なくとも勝つためにはデビュー戦勝利は必須。 次に「距離が延長された'97年以降、中山芝1,200Mで施行された'00年を除く6年間の脚質傾向」について考察する。
距離延長後の5回において、前走逃げ勝った馬による連対は'99年1着ゲイリーファンキーのみ。同馬は前走で同距離(当時)の芝1,400Mを使っていた。前走逃げ勝って今回距離延長になる馬は【0・0・1・13】(0.0%)となる。これによりパレスエース、ストームセイコー、マリンゴールド、タマモオーシャンが消える。なおウイングレットとアウトディスタンスは終始先頭ではない(1-2)ため扱いが微妙。 前走敗退馬による連対は'98年2着ノーザンカピタン、'01年2着スターエルドラード。いずれも函館2歳Sを惜敗した直後で、前走敗退馬は3着以内【0・2・0・2】(50.0%)、4着以下【0・0・0・6】(0.0%)と明暗が分かれる。前走で負けていても善戦しているなら狙いが立つが、ナンヨーアルトラブ、フリークオブダンスは共に2秒近く離されており妙味無し。 前走を勝っていても上がりが平凡なら苦戦の傾向がみられ、前走上がり3ハロン最速【3・2・3・22】(16.7%)、2位【2・2・0・8】(33.3%)、3位以下【0・1・2・15】(5.6%)となる。例外は前出のノーザンカピタン。直線が延びたこともあり、前走上がり3ハロン3位以下のフリークオブダンス、マリンボート、オイワケヒエン、マイネルアクセル、タマモオーシャン、ナンヨーアルトラブ、クリスタルヴィオレは苦戦必至。 新馬戦勝ちの後オープン等を使った馬は【1・4・4・17】(19.2%)、うち3番人気以内で【0・4・3・0】(57.1%)と勝ち切れないことが多く、前走1着馬であっても【0・2・3・0】(40.0%)となる。昨年はこのローテでマルロスが3着に敗退している。今年はダイワバンディットがこれに該当するが、同馬はさらに血統面で致命的な弱点がある。ダイワバンディットの父Boston harborの距離別成績を以下にまとめてみる。
芝1,400M以下【17・7・4・32】(40.0%)、芝1,600M以上【0・0・2・18】(0.0%)。Boston harborほど距離の限界がハッキリしている種牡馬も珍しい。芝1,600Mで3着に入った2頭は前走でも芝1,600Mを使っており、距離延長で芝1,600Mに臨んだ場合【0・0・0・12】(0.0%)と見事に全滅。オープンクラスでも例外ではなく、ワンダフルデイズは幾度もこのパターンに嵌り敗退している。ダートでは1,600M以上にも連対があるが、いずれも新馬・未勝利クラスでの連対ということでアテにし辛い。これだけの客観データが示せる以上、新馬→ダリア賞連勝で人気を集めているダイワバンディットを軸にするのは超危険。あっても紐まで。 ここまでで残っている馬はエーティーテイオー、マイネルディマジオ、シャドウファイル、ウイングレット、アウトディスタンス、トウカイハッスル、マイネルベナードの7頭。うちキャリア1戦馬はエーティーテイオー、アウトディスタンス、トウカイハッスルの3頭。 軸はエーティーテイオー。距離延長を不安視する向きがあるが、個人的には内回りから外回りに変わって直線距離が300M延びるダイワバンディット等のほうが距離延長に不安があるように思える。鞍上の北村騎手はマイネルディマジオとトウカイハッスルの勝ったレースで共に2着馬セイウンヲツカムに騎乗しており、新潟での追い出しには信頼が置ける。今季2歳戦4戦全勝の湯窪師がエーティーテイオーを小倉2歳Sではなくこちらに送り出してきたのも自信の表れとみたい。 相手は唯一の新潟マイル勝ち馬マイネルディマジオ、逃げ脚質も末脚強力ウイングレット、距離延長でダイワバンディットを逆転できそうなフジキセキ産駒シャドウファイル。マイネルベナードは小回りコースからの臨戦、アウトディスタンスは超スローで上がりだけの競馬という点が'02年4着タイムウィルテルに酷似、トウカイハッスルは位置取りが後ろ過ぎる点からそれぞれ見送る。 ◎エーティーテイオー ○マイネルディマジオ ▲ウイングレット △シャドウファイル ■馬券構築 キャリア1戦馬エーティーテイオーから馬単流し。オープンクラス1着経由馬2頭へも抑える。 [馬単] エーティーテイオー→マイネルディマジオ 30% [馬単] エーティーテイオー→ウイングレット 30% [馬単] エーティーテイオー→シャドウファイル 10% [馬単] エーティーテイオー→ダイワバンディット 20% [馬単] エーティーテイオー→マリンゴールド 10% |