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第8回NHKマイルC(GI)
2003年5月11日(Sun) 東京芝1,600M 3歳オープン 定量 (牡・牝)(混)(指定)
馬名 脚質 補正 寸評
1 1 ニシノシタン 82 クリスタルCの追い込み光る。控えて妙味か。
2 ヒューマ 81 実績、決め手共申し分ないが距離延長は懸念。  
2 3 エイシンツルギザン 88 好位から切れる末脚魅力。引き続き狙い立つ。
4 クレンデスターン 88 距離短縮で巻き返し図るが勢い感じないだけに。  
3 5 タイガーモーション 86 皐月賞の大敗が気がかり。今回も展開不向き。  
6 エコルプレイス 84 前走の粘り評価も高速馬場に対する適性疑問。  
4 7 ギャラントアロー 88 単騎逃げなら侮れないが同型多いここは苦戦か。  
8 サクラタイリン 86 勝ち馬に千切られた前走不満だが叩き2戦目で。
5 9 マイネルモルゲン 90 連対脚質はいずれも逃げ。控えると詰め甘い。  
10 ジャズアップ 80 距離は大丈夫だが芝での追い比べに不安あり。  
6 11 ユートピア 86 毎日杯連対は評価。テンの速さに順応できれば。  
12 ゴールデンキャスト 84 末脚強力も不器用。中団でレースが出来れば。  
7 13 シェイクマイハート 76 一通りの相手に負けている。巻き返しは困難。  
14 ホーマンアピール 80 前走好走も重賞では力不足。距離延長も懸念。  
15 ワンダフルデイズ 83 1,400Mまでの馬。それ以上では脚色パッタリ。  
8 16 ウインクリューガー 85 マイル重賞勝ち馬。折り合いつけば巻き返す。
17 エースインザレース 90 スローなら粘り利くがマイルGIともなると苦しい。  
18 トーセンオリオン 85 好位差し出来るが重賞ではワンパンチ足りない。  
※ 枠順、出走馬は必ず主催者発表のものでご確認ください。
※ 『補正』=「TARGET frontier」の補正タイムランキング(直近1年の最高値)による評価。

■レース展望 前傾ラップを熟知した横山騎手を信頼・エイシンツルギザンが二度差す
■予想構築

 まずは以下の資料を参照されたい。

【NHKマイルCのラップ考察】
年度(回) ラップ構成 テン3F 上り3F 落差
'96年(第1回) 12.3-12.5-11.1-11.2-11.6-12.1-12.0-11.8 33.9 35.9 +2.0
'97年(第2回) 12.4-11.1-11.5-11.6-11.6-11.9-11.1-11.9 35.0 34.9 −0.1
'98年(第3回) 12.6-10.6-11.8-11.8-11.7-11.9-11.1-12.2 35.0 35.2 +0.2
'99年(第4回) 12.5-10.4-11.2-11.7-11.9-12.3-11.5-12.3 34.1 36.1 +2.0
'00年(第5回) 12.2-10.7-11.3-11.7-11.8-12.1-11.5-12.2 34.2 35.8 +1.6
'01年(第6回) 12.2-10.6-11.4-11.9-11.7-11.7-11.4-12.1 34.2 35.2 +1.0
'02年(第7回) 12.3-10.5-11.2-11.3-12.0-12.0-12.0-11.8 34.0 35.8 +1.8

 NHKマイルCでは'97年を除いてテンが速く上がりが掛かる前傾ラップを示しており、ハイラップを凌いだ後の地力勝負になりやすい。「過去7年の連対馬14頭全てにマイル以上での連対実績があり、'02年2着アグネスソニックを除く13頭に勝ち鞍がある」という客観データも地力勝負であることを如実に物語っている。

 瞬発力勝負を誘発する後傾ラップなら折り合いさえつけば未経験の距離もこなせそうだが、前につけたい馬が揃ったここでスローな流れは考えにくい。以上を踏まえてマイル以上での連対実績が無いヒューマゴールデンキャストシェイクマイハートホーマンアピールワンダフルデイズトーセンオリオンは距離不適とみて軽視したい。マイル以上の距離で未勝利だったのも1頭のみということで、エコルプレイスギャラントアローエースインザレースも見送る。

 次に過去の展開を考察する。過去7年の決まり手は逃げ1連対(0勝)、先行2連対(1勝)、差し8連対(4勝)、追込3連対(2勝)。逃げて連対したのはブリンカー着用が嵌った'00年2着グラスエイコウオーのみで、基本的に逃げ一辺倒では苦しい。単騎逃げでしか連対実績が無いマイネルモルゲン、前走単騎で行けたユートピアは展開不利とみて見送る。また4角2〜4番手から連対したのも前走でNZトロフィーを勝っていた'98年1着エルコンドルパサー、'99年2着ザカリヤの2頭だけ。軸は差し馬から見出したほうが賢明か。

 近走の調子はどうか。連対馬14頭のうち12頭までが直近2走のいずれかで連対しており、これに当てはまらない2頭はいずれもNZトロフィーを使っていた。これによりクレンデスターンタイガーモーションを見送る。

 ここまでで残っている馬はニシノシタンエイシンツルギザンサクラタイリンジャズアップウインクリューガーの5頭。芝で未連対のジャズアップを外した4頭で狙いを組み立てることにする。

 軸はNZトロフィー勝ち馬エイシンツルギザン。鞍上の横山典弘騎手はNHKマイルCで【1・2・0・1】(75.0%)と相性が良い騎手。連対した3頭はいずれも後ろから差しており、仕掛けどころを熟知する騎手として信頼が置ける。相手筆頭はマイル戦2勝のサクラタイリン。この馬も好位差しが出来る。ただキャリアが浅い割に人気を集め過ぎているのが気になる。

 単穴は同じくマイル戦2勝のウインクリューガー。前走・毎日杯(8着)は距離の壁というよりは折り合いを欠いたことが原因とみる。前傾ラップの地力勝負となれば、皐月賞馬ネオユニヴァースが勝った白梅賞で上位に食い込んだ実績がモノを言うはず。

【ウインクリューガー・マイル戦でのラップ考察】
レース名・着順 ラップ構成 テン3F 上り3F 落差
(新馬)・1着 12.7-10.7-11.5-12.5-12.1-12.0-12.1-12.0 34.9 36.1 +1.2
白梅賞・3位 12.6-10.7-11.5-11.8-11.9-12.0-12.0-12.6 34.8 36.6 +1.6
こぶし賞・11着 12.4-11.2-11.8-11.8-11.8-11.5-11.9-12.0 35.4 35.4 ±0.0
アーリントン・1着 12.7-11.3-11.8-12.4-12.3-12.0-11.6-12.7 35.8 36.3 +0.5

 残る一頭はニシノシタン。右にモタれる悪癖を「イタイタ」と呼ばれる矯正具で補正。慣れると効果が薄れるため装着した初回しか狙えないらしい。先行馬なので要らないようにも思えるが、クリスタルCで控える競馬にも対応できていたため連下には加えておきたい。

◎エイシンツルギザン
○サクラタイリン
▲ウインクリューガー
△ニシノシタン


■馬券構築

 エイシンツルギザンから馬複流し。ウインクリューガーが気になるため、ボックスの目を軽く抑える。

[馬複] エイシンツルギザン−サクラタイリン 30%
[馬複] エイシンツルギザン−ウインクリューガー 20%
[馬複] エイシンツルギザン−ニシノシタン 20%
[馬複] サクラタイリン−ウインクリューガー 10%
[馬複] サクラタイリン−ニシノシタン 10%
[馬複] ウインクリューガー−ニシノシタン 10%


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