HOME > 重賞展望 > 第127回天皇賞・春

第127回天皇賞・春(GI)
2003年5月4日(Sun) 京都芝3,200M 4歳以上オープン 定量 (牡・牝)(指定)
馬名 脚質 補正 寸評
1 1 ファストタテヤマ 92 京都巧者。常に後方一気で嵌れば飛んでくる。
2 アルアラン 94 ダート実績馬。芝では前走が精一杯の内容。  
2 3 イングランディーレ 93 上がり勝負にも対応できそうだがこなす程度。  
4 ツルマルボーイ 95 溜めれば末脚断然切れる。折り合い次第。  
3 5 トーホウシデン 92 昨秋から上り調子。ローテ気になるが好勝負。
6 イエローボイス 83 重賞挑戦もいい所なし。末脚あるが実力不足。  
4 7 ダンツフレーム 95 菊花賞上がり最速5着も一気の距離延長懸念。  
8 トシザブイ 94 例年より相手楽だが自身に突き抜ける脚無く。  
5 9 マイネルアンブル 86 前走出遅れて流れに乗れず。先行してどこまで。  
10 トップコマンダー 91 叩いた内容悪くないがここで変われるかは疑問。  
6 11 ヒシミラクル 92 菊花賞後は不振。やはり展開恵まれないと。
12 ダイタクバートラム 93 長距離鞍替え後は安定。末脚生かす鞍上魅力。
7 13 エリモシャルマン 85 前走4角位置から前に行けず。力不足は明白。  
14 サンライズジェガー 96 年明け2戦が案外。定量戦では荷が重いか。  
15 マイネルプレーリー 91 重賞では善戦まで。勝ち切るまでは厳しい。  
8 16 タガノマイバッハ 92 勢いあるが脚質を考えると距離延長はマイナス。  
17 アクティブバイオ 91 昨年9着。一応距離実績あるが安定度は低い。  
18 シースルーオール 76 中長距離実績あるがここ重賞初挑戦では論外。  
※ 枠順、出走馬は必ず主催者発表のものでご確認ください。
※ 『補正』=「TARGET frontier」の補正タイムランキング(直近1年の最高値)による評価。

■レース展望 前哨戦1着馬は外せない・盾男鞍上に必勝態勢ダイタクバートラム
■予想構築

 混戦ムード漂う今年の天皇賞・春。傾向データに照らして要らない馬を切っちゃいましょう。

 過去10年における天皇賞・春の傾向を紐解くと以下のようになる。
  • 4〜5歳馬が中心。6歳以上で連対した3頭は過去に同レース勝ちあり。
    ―→年寄り馬は不利。7歳以上馬は延べ12頭が出走して3着すら無い。アルアラントシザブイシースルーオールを抑えるなら4〜5歳馬を抑えるべきということでこれら3頭は消し。
  • 連対馬20頭全てに2,500M以上の連対実績、17頭に3,000M以上の連対実績あり。
    ―→距離実績は必須。2,500M以上での連対実績が無いツルマルボーイイエローボイスダンツフレームトップコマンダーマイネルプレーリータガノマイバッハは不安。
  • 連対馬20頭中14頭にGI勝ち、残る6頭中4頭にGII勝ちあり。
    ―→何はともあれ重賞実績は必要。重賞未勝利の2頭にも重賞連対あり。重賞連対すら無いイエローボイスマイネルアンブルエリモシャルマンマイネルプレーリーシースルーオールは苦戦必至。
  • 連対馬20頭中17頭に菊花賞への出走経験(着順不問)あり。
    ―→二度の淀の坂越え経験が生きる。なお阪神施行の'94年を除く連対馬18頭全てに京都芝コースへの出走経験があった。京都芝コースの出走経験が無いアルアランイングランディーレは不安。
  • GIIクラス以上のレースを経由していることが大前提。
    ―→ローテーションが確立されている証拠。非重賞またはGIIIを経由した馬は延べ36頭が出走して3着すら無い。アルアラントーホウシデンイエローボイスシースルーオールは一気の相手強化に不安。
  • 連対馬20頭中16頭が前走で2,500M以上の距離を使っていた。
    ―→一気の距離延長は不利。前走でマイル戦を使ったダンツフレームは苦戦必至。
  • 前走勝ち馬の3着以内率は5割弱。前走敗戦差は0秒5以内が望ましい。
    ―→前走0秒6以上負けからの連対は日経賞6着(敗戦差1秒3)から巻き返した'95年1着ライスシャワーのみ。同馬は一昨年の同レース勝ち馬。基本的に連対圏外と考えて良さそう。アルアランイエローボイストシザブイマイネルアンブルエリモシャルマンサンライズジェガーマイネルプレーリーアクティブバイオの巻き返しは困難。
 以上について表にまとめてみる。

【天皇賞・春の傾向分析リスト】
馬名 年 齢 距 離 重 賞 コース ローテ 前 走 評 価
ファストタテヤマ +4
アルアラン × × × × 消し
イングランディーレ × +3
ツルマルボーイ × 0
トーホウシデン × +2
イエローボイス × × × × 消し
ダンツフレーム × × 消し
トシザブイ × × 消し
マイネルアンブル × × 消し
トップコマンダー × 0
ヒシミラクル +4
ダイタクバートラム +4
エリモシャルマン × × 消し
サンライズジェガー × +1
マイネルプレーリー × × × 消し
タガノマイバッハ × +1
アクティブバイオ × 0
シースルーオール × × × 消し
  • 「年齢」は4〜5歳で◎、6歳で○、7歳以上は×。
  • 「距離」は3,000M以上連対で◎、2,500M以上連対で○、2,500M以上未連対は×。
  • 「重賞」はGI勝ちで◎、重賞連対で○、重賞未連対は×。
  • 「コース」は菊花賞出走で◎、京都芝出走で○、京都芝未出走は×。
  • 「ローテ」は日経賞or阪神大賞典で◎、産経大阪杯で○、それ以外は×。
  • 「前走」は勝ちで◎、敗戦差0秒5以内で○、それ以外は×。
  • 「評価」は◎1つにつき+1、×1つにつき−1。但し×2つで消し。
 減点項目クリア馬はファストタテヤマ、ヒシミラクル、ダイタクバートラムの3頭。減点1かつ+2以上馬はイングランディーレ、トーホウシデンの2頭。

 軸は天皇賞・春で【5・4・2・1】(75.0%)の好成績を誇る武豊騎手騎乗のダイタクバートラム。阪神大賞典勝ち馬は過去10年で【4・1・4・0】(55.5%)と大崩れが無いのも心強い。下手に逆らわずここから入るのが正解か。

 相手筆頭は阪神大賞典でダイタクバートラムに0秒3差まで迫ったファストタテヤマ。菊花賞2着の他重賞2勝がある京都替わりは大歓迎。そのファストタテヤマを菊花賞で破ったヒシミラクルも圏内。はっきり言って実力は疑問だが、アルアラン、タガノマイバッハが飛ばしてくれれば再度の捲りもありそう。

 あと一頭は阪神施行の'94年を除く連対馬18頭全てが京都コースを経験していた点、また菊花賞出走経験馬が優勢という点に着目し、イングランディーレを敬遠してトーホウシデンをチョイス。年齢とローテーションで引っ掛かるが、菊花賞2着は大いに評価できる。

 人気どころで切った馬についてコメントしておく。ツルマルボーイは後ろから溜めての馬なので折り合いさえつけば突っ込んできても不思議は無いが、それなら長くいい脚が使えるファストタテヤマのほうが先着するだろうとみて見送る。イングランディーレは馬自体に関西遠征経験が無い上、鞍上の小林淳一騎手も京都コース経験に乏しい(デビューから12年で2回しか騎乗が無く、いずれも着外)ということから考えて常識的に厳しいとみて見送る。タガノマイバッハは5連勝が魅力だが、二冠馬セイウンスカイでさえ凌げなかった淀の2マイルを押し切るのは並大抵のことではないとみて見送る。

◎ダイタクバートラム
○ファストタテヤマ
▲ヒシミラクル
△トーホウシデン


■馬券構築

 ダイタクバートラムから馬複流し。

[馬複] ダイタクバートラム−ファストタテヤマ 50%
[馬複] ダイタクバートラム−ヒシミラクル 20%
[馬複] ダイタクバートラム−トーホウシデン 30%


■このレースの回顧へ ■ホームに戻る
Copyright (C) 2000-2010 競馬万事塞翁が馬 All Rights Reserved.