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第63回皐月賞(GI)
2003年4月20日(Sun) 中山芝2,000M 3歳オープン 定量 (牡・牝)(指定)
馬名 脚質 補正 寸評
1 1 ビッグコング 79 前走接戦も競り負け。未だ1勝で実績不足明白。  
2 ラントゥザフリーズ 78 スロー以外なら侮れないがそれでも詰め甘い。  
2 3 ネオユニヴァース 89 好位から自由自在。上積み薄いが勝ち負け可能。
4 ダイワセレクション 79 前走明らかな力負け。決め手もなく苦戦必至。  
3 5 エースインザレース 78 単騎でそこそこ粘るがここ相手揃っただけに。  
6 サクラプレジデント 87 前走ネオユニヴァースに完敗。位置取りも難しく。  
4 7 スズノマーチ 87 キレ不足も終い確実に伸びる。早め進出で一考。
8 テイエムリキサン 87 前走は早仕掛け。じっくり構えれば一角崩しも。  
5 9 クレンデスターン 78 休み明けとはいえ前走大敗不満。一変期待薄。  
10 ブラックカフェ 74 オープンクラスで悉く力負け。ここは荷が重い。  
6 11 ザッツザプレンティ 84 後ろから行った前走度外視。先行策で見直し。
12 サイレントディール 81 控える競馬で躍進。センスあるが展開は不向き。  
7 13 チキリテイオー 74 年明け2戦は逃げて淡白。展開恵まれても辛い。  
14 エイシンチャンプ 87 決め脚無く追い比べで見劣るも接戦は落とさない。
15 コスモインペリアル 87 末脚評価も同条件で2戦続けて差し届かず不満。  
8 16 ブルーコンコルド 82 前走は勝敗決してからの追い込み。力不足の感。  
17 タイガーモーション 82 徐々に負幅拡大で閉塞感漂う。大逃げでも辛い。  
18 ホシコマンダー 80 ネオユニヴァースに先着有。末脚勝負で浮上も。  
※ 枠順、出走馬は必ず主催者発表のものでご確認ください。
※ 『補正』=「TARGET frontier」の補正タイムランキング(直近1年の最高値)による評価。

■レース展望 重賞連勝で実力誇示・第一冠へ確かな手応えネオユニヴァース
■予想構築

 過去10年における皐月賞の傾向を紐解くと以下のようになる。
  • 前走3着以内が望ましく、4着以下なら2番人気以内に推されている必要有り。
    ―→前走3着以内は連対馬20頭中16頭がクリア。4着以下から巻き返した4頭のうち2頭が若葉Sで1番人気に推されており、残る1頭も若葉SかスプリングSで2番人気に推されていた。前走4着以下かつ3番人気以下馬は【0・0・3・52】(0.0%)と3着まで。これに抵触するエースインザレース、クレンデスターン、タイガーモーション、ダイワセレクション、チキリテイオー、テイエムリキサン、ブルーコンコルド、ラントゥザフリーズの8頭の連対圏突入は困難か。
  • 重賞出走経験は必ずしも必要ではないが、出走がある場合は3着以内実績必須。
    ―→連対馬20頭中16頭に重賞出走経験があり、うち11頭に重賞勝ち、残る5頭にも2〜3着の実績があった。重賞出走経験があるなら最低でも複勝圏内に入っている実績は欲しい。この条件を満たさないダイワセレクション、クレンデスターン、ブラックカフェ、ホシコマンダーの4頭は消しの方向で考えたい。
  • 複勝率50%以上は必須。連対率60%以上or中山芝2,000M勝ちが望ましい。
    ―→複勝率50%以上は過去10年の連対馬全てがクリア。複勝率50%未満のビッグコング、ブラックカフェ、チキリテイオー、ホシコマンダーの4頭はまず消し。また連対率60%以上も連対馬20頭中17頭がクリアしており、連対率60%未満で連対した3頭には中山芝2,000Mにおける勝ち鞍があった。この条件を満たさないラントゥザフリーズ、エースインザレース、クレンデスターン、コスモインペリアル、タイガーモーションの5頭も大幅な割引が必要。
  • 距離経験はほぼ必須。距離初出走なら前走勝ちが望ましい。
    ―→連対馬20頭中17頭に芝2,000Mへの出走経験があり、うち13頭に勝ち鞍があった。初距離で連対した3頭はいずれも前走の重賞で勝利を収めていた。この点より初距離かつ前走敗退のダイワセレクション、サクラプレジデント、クレンデスターン、サイレントディール、ブルーコンコルドは大幅な割引が必要。また過去10年の勝ち馬のうち'94年1着ナリタブライアンを除く9頭に2,000M戦への出走経験、うち7頭に勝ち鞍があった。初距離となるネオユニヴァースへの過信は禁物。
 レース傾向に基づく消去法で消えずに残った馬はネオユニヴァース、スズノマーチ、ザッツザプレンティ、エイシンチャンプの4頭。

 次に展開面の考察に移る。明確な逃げ馬は見当たらず、弥生賞で逃げたタイガーモーションは今回好位で折り合う競馬も視野に入れると公言している。となるとエースインザレースがハナということになりそうだが、同馬が単騎で逃げた若葉Sの1,000M通過が63秒9。今回はそこまで遅くならなくてもスロー寄りの流れが濃厚。ただ当日は折からの降雨で道悪が懸念され、決め手はある程度相殺されるはず。変な牽制が入らない限りは好位につけた馬がそのまま行ってしまいそうな感じがする。

 ネオユニヴァースは初距離となるが、ポジションを自在に組み立てられる点を高く評価しての本命評価。緩い流れなら仮に距離が長かったにしろ位置取りの差で誤魔化せるはず。その意味で単勝は買い辛いが連軸には最適。

 前々からの競り合いに真っ向から加わってくるエイシンチャンプが2番手評価。不良馬場のラジオたんぱ杯2歳S勝ちがあまり評価されていないザッツザプレンティだが、スローで馬場悪化、更に先行するとなれば落とせないでしょうということで3番手評価。弥生賞はゴール前で追うのを止めており、疲労も少ない。スズノマーチは重馬場→関西遠征→初重賞と着実に結果を残してきている点を評価して4番手評価。

 人気どころで見送ったサイレントディールとサクラプレジデントについて少々触れておくと、まずサイレントディールは後ろから行く時点で要らない。次にサクラプレジデントは前走のスプリングSで本命にしたが、捲り気味に上がって来たネオユニヴァースに僅かに競り合っただけで突き放されたのが不満。休み明けだけを理由にするのもどうか。また前々で折り合いをとるのも難しいようで、中団に控えた場合にネオユニヴァースらに遅れをとることになりかねない。

 穴人気を集めているテイエムリキサンとラントゥザフリーズについてコメントするならば、まずテイエムリキサンは弥生賞で勝ちに行って負けた時点で大幅減点対象。抜け出てからソラを使う馬だけにここも強気にはなれない。ただエイシンチャンプとの力関係で無視を決め込むのは怖い。次にラントゥザフリーズだが、こちらは内田博幸騎手が乗らない限り要らない。別に藤田騎手を貶すわけではないが、それほど内田博幸騎手の共同通信杯の騎乗は素晴らしかった。

◎ネオユニヴァース
○エイシンチャンプ
▲ザッツザプレンティ
△スズノマーチ


■馬券構築

 前日オッズから推測するに、ネオユニヴァース絡みから人気サイドへの馬単は裏表共に抑えられている感があるだけに馬複でおとなしく勝負。なお弥生賞でエイシンチャンプと僅差のテイエムリキサンとコスモインペリアルをネオユニヴァースとエイシンチャンプのワイドを前提とした3連複で抑える。

[馬複] ネオユニヴァース−エイシンチャンプ 30%
[馬複] ネオユニヴァース−ザッツザプレンティ 30%
[馬複] ネオユニヴァース−スズノマーチ 20%
[3連複] ネオユニヴァース−エイシンチャンプ−テイエムリキサン 10%
[3連複] ネオユニヴァース−エイシンチャンプ−コスモインペリアル 10%


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