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第33回高松宮記念(GI)
2003年3月30日(Sun) 中京芝1,200M 4歳以上オープン 定量 (国際)(指定)
馬名 脚質 補正 寸評
1 1 ビリーヴ 105 前走の負け方不満。復調は夏までお預けか。  
2 ショウナンカンプ 104 韋駄天。絡まれなければゴールまでひた走る。
2 3 マンデームスメ 93 直線平坦なら走りそうだがここは相手揃った。  
4 テイエムサンデー 96 京都コースの鬼。今回は中京コース&3kg増。  
3 5 エアトゥーレ 95 前走健闘も一線級が集うここは荷が重いか。  
6 テイエムサウスポー 94 重賞勝ちあるが絶対的なスピード不足。  
4 7 ゴールデンロドリゴ 95 前走展開向かずもレース運び自体は不器用。  
8 ジェミードレス 98 スプリント戦に対する適性まずまずもここでは。  
5 9 ディスタービングザピース 芝ではマイル戦3着のみ。スプリント適性疑問。  
10 キーゴールド 92 重賞では凡走続き。年齢的にも上積みは酷。  
6 11 エコーエディ ドバイGIで2着あるが芝での実績はイマイチ。  
12 カフェボストニアン 96 この距離に滅法強い父。ハイペースにも対応。
7 13 ネイティヴハート 98 中央重賞ではパンチ不足。届かず3着か。  
14 ナムラマイカ 93 定量戦では分が悪い。枠も外過ぎる感あり。  
15 リキアイタイカン 103 上位には来るが勝ち切れない。ここも見送り。  
8 16 シベリアンメドウ 93 3歳以降未勝利。時計が掛からないと苦しい。  
17 アグネスソニック 95 実力馬が叩いて良化。好位から伸びる脚評価。
18 サニングデール 97 生粋のスプリンター。中京3戦全勝の面目躍如。
※ 枠順、出走馬は必ず主催者発表のものでご確認ください。
※ 『補正』=「TARGET frontier」の補正タイムランキング(直近1年の最高値)による評価。

■レース展望 ショウナンカンプ連覇阻止へ・中京の申し子サニングデール
■予想構築

 GI昇格後の過去7年における高松宮記念の傾向を紐解くと以下のようになる。
  • 直前の別定重賞である阪急杯経由馬が3年連続連対中。連対馬は堅軸候補。
    ―→5月中旬に施行されていた'96年から'99年までの4年でシルクロードS経由馬が毎年連対していたことからも窺えるように、高松宮記念はステップレースとの結び付きが強いレースと言える。今回はショウナンカンプ、サニングデールのいずれかが連対する可能性が極めて高い。
  • 連対馬14頭中13頭に芝1,200M重賞で3着以内、うち11頭に連対実績有り。
    ―→これによりマンデームスメ、ゴールデンロドリゴ、キーゴールド、ネイティヴハート、ナムラマイカ、シベリアンメドウに加えて外国馬エコーエディが消える。例外は'02年1着ショウナンカンプ。同馬は芝1,200Mで2戦2勝の実績を有していた。
  • 連対馬14頭中13頭に芝1,200M連対実績、かつ同距離連対率40%以上をマーク。
    ―→これによりテイエムサウスポー(33.3%)、エアトゥーレ(16.7%・未勝利)、ジェミードレス(33.3%)、キーゴールド(11.1%)、ナムラマイカ(29.6%)、リキアイタイカン(37.5%)、シベリアンメドウ(0.0%・未勝利)に加えて外国馬ディスタービングザピースが消える。例外は'00年1着キングヘイロー。同馬は前年のスプリンターズSで3着に入っており、スプリントの頂上決戦に対する適性を垣間見せていた。
  • 連対馬14頭中9頭が芝1,200Mで1分07秒台、残る5頭にも1分08秒台の時計有り。
    ―→これによりテイエムサウスポー(1分09秒1)、ジェミードレス(1分10秒0)が消える。なお、今開催の中京で行われた古馬芝1,200M戦の決着時計はそれぞれ1分09秒3、1分09秒2、1分08秒4で平均1分09秒0。昨年の同レース平均は1分09秒6で今年はコンマ6秒ほど速い。昨年の高松宮記念が1分08秒4で決着したことから、今年は1分07秒台での争いが考えられる。

 スプリント適性を推し量る消去法で消えずに残った馬はビリーヴ、ショウナンカンプ、カフェボストニアン、アグネスソニック、サニングデールの5頭。軸は前述の通りショウナンカンプかサニングデールだが、このレースは連覇が難しい傾向にあるため断腸の思いでショウナンカンプを対抗に落としてみる。

【高松宮記念で連覇を図った馬の成績】
年度(回) 連覇を図った馬 前年着順(人気) 翌年着順(人気)
'97年(第27回) フラワーパーク 1着(3人気) 8着(1人気)
'99年(第28回) シンコウフォレスト 1着(2人気) 3着(9人気)
'02年(第32回) トロットスター 1着(1人気) 5着(1人気)


 また前年のスプリンターズS勝ち馬との相性もかなり悪い。調子が戻り切らないまま本番を迎えたにも関わらず人気はしっかりと集めているビリーヴは「消し」。

【前年のスプリンターズS勝ち馬の翌年の高松宮記念成績】
年度(回) 前年のスプリンターズS勝ち馬 翌年の高松宮記念着順(人気)
'96年(第26回) ヒシアケボノ 5着(5人気)
'97年(第27回) フラワーパーク 8着(1人気)
'98年(第28回) タイキシャトル [未出走]
'99年(第29回) マイネルラヴ [未出走]
'00年(第30回) ブラックホーク 4着(1人気)
'01年(第31回) ダイタクヤマト 8着(2人気)
'02年(第32回) トロットスター 5着(1人気)


 軸はサニングデール。芝1,200M【5・3・1・1】(80.0%)、中京芝1,200M【3・0・0・0】(100.0%)。過去に連対を逃したレースは1,400M戦の葵S(6着)とスワンS(9着)、久々で迎えたスプリンターズS(8着)。昨秋の秋風S(OP・中山芝1,200M、2着)でテン3ハロン32秒6の流れを中団から詰めて勝ち馬にハナ差まで詰め寄っており、ハイペースで結果を残せている点にも好感が持てる。

 対抗はショウナンカンプ。昨年は同型のメジロダーリングが同厩舎ということもあって意図的に競り合いを避けた結果、3馬身半の楽々逃げ切り。予想以上に強い勝ち方で普通に考えれば連覇は堅いが、昨秋のスプリンターズS(GI・新潟芝1,200M、3着)で競り合いに半馬身とハナ差屈している点からも他馬に絡まれれば万全ではない。絡まれる可能性は絶対的なテンのスピードから考えて低いとは思うが、何分正体不明の外国馬が2騎参戦。今年は「追われる立場」としてのリスクが大きいとみる。

 単穴はカフェボストニアン。前走・シルクロードS(GIII・京都芝1,200M、2着)は他馬を制して先手を奪う理想的な展開もテイエムサンデーに差し切られて惜敗。テイエムサンデーが京都コース巧者である点、定量戦で同斤量になるという点から今回はカフェボストニアンに分がある。昨春のクリスタルC(GIII・中山芝1200M、3着)でテン3ハロン32秒4の流れを中団から詰めて勝ち馬に1馬身半とアタマ差に健闘していることからもハイペース適性は問題なし。

 連下はアグネスソニック。時計実績に乏しいのがネックだが、叩き2戦目の前走・阪急杯(GIII・阪神芝1,200M、3着)でサニングデールにクビ差と変わり身を見せた点を評価。上述のカフェボストニアンにも2度先着しており、力量的に差は無い。末脚のキレではテイエムサンデーやネイティヴハートらに及ばないが、小回りコースで好位から動ける点を重視してこちらを上位に見ておく。

◎サニングデール
○ショウナンカンプ
▲カフェボストニアン
△アグネスソニック


■馬券構築

 以前から考えていた通り、サニングデールから1着馬単流しを敢行。ただそれでもショウナンカンプが絡まれることなく楽々逃げ切った場合を想定してショウナンカンプからも若干抑えておく。

[馬単] サニングデール→ショウナンカンプ 30%
[馬単] サニングデール→カフェボストニアン 20%
[馬単] サニングデール→アグネスソニック 20%
[馬複] ショウナンカンプ−サニングデール 10%
[馬単] ショウナンカンプ→カフェボストニアン 10%
[馬単] ショウナンカンプ→アグネスソニック 10%


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