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第7回ガーネットS(GIII)
2003年1月12日(Sun) 中山ダート1,200M 4歳以上オープン ハンデ (混)(指定)
馬名 脚質 補正 寸評
1 1 シャドウスケイプ 97 ダートのこの距離なら末切れる。展開次第。
2 マルターズホーク 91 初めての軽ハンデに該当。速い時計への対応カギ。
2 3 オーシャンアクロス 101 休養前にNPサートを下すもまだ良化途中。  
4 ディバインシルバー 105 NPサートに4馬身逃げ切りあるが平坦向きの感あり。  
3 5 ロッキーアピール 100 3歳春に同距離ダート1分10秒4。短距離適性あるが。  
6 ゲイリーファントム 94 同型揃った今回は追走厳しい。軽量でも魅力薄い。  
4 7 ニチドウマジック 96 この距離抜群の安定性。ただ速い流れに不安残る。  
8 ビーマイナカヤマ 93 同レースで過去3回連絡み。年齢的な側面どう見るか。  
5 9 スターキングマン 90 この距離初。ミスプロ系だがスピードの裏付け皆無。  
10 セレクトグリーン 86 3年前の2着馬も直近1年は全く振るわず。  
6 11 エンドレスデザート 98 この距離抜群の安定性。ただ近走の末脚は今一つ。  
12 イナリコンコルド 88 中央では惨敗続き。また明らかに距離短く。  
7 13 ニホンピロサート 102 前走案外も2走前の末脚光る。乾いた馬場で巻き返し。
14 シベリアンメドウ 96 中団から差せる脚あるが速い流れでは捉えきれない。  
8 15 サンフォードシチー 99 前走60kgで鋭脚見せたが距離短縮でこの相手では。  
16 タガノチャーリーズ 102 快速生かして2連勝中。乾いた馬場での走り課題。
※ 枠順、出走馬は必ず主催者発表のものでご確認ください。
※ 『補正』=「TARGET frontier」の補正タイムランキング(直近1年の最高値)による評価。

■レース展望 早め仕掛けで他馬寄せ付けないニホンピロサート
■予想構築

 前走のテン3ハロン33秒1のタガノチャーリーズがハナヘ。ディバインシルバー、セレクトグリーン、エンドレスデザートが直後をマークも手は緩めない。執拗なマークを受けなければそのまま行ってしまうことも考えられるが、いかんせんラスト1ハロンのラップが急激に落ちるため、直後マーク組の進出が早まれば即沈没。その上でシャドウスケイプやオーシャンアクロスといった好位差しも考えられる。

 流れはタガノチャーリーズが作るとしても、全体的な流れは上位馬がそのまま出走してくる霜月S経由馬が握りそう。ということで、霜月S経由馬について負担斤量面のアドバンテージと着差、上がりの観点から検証していく。
  • ニホンピロサート(1着)
    霜月S時より1kg重い57kgで出走。3走前は58.5kgを背負って東京大賞典2着馬ビワシンセイキ(57.5kg)と同着。当然こなせる斤量で、他馬にアドバンテージを取られても支障は無い。
  • エンドレスデザート(2着)
    負担斤量54kgのまま据え置かれ、ニホンピロサートに対して1kgのアドバンテージを享受。ただ当時の敗戦差0秒3はともかく、上がり3ハロンで0秒9差があるだけにこのアドバンテージでは少々物足りない。
  • シャドウスケイプ(3着)
    エンドレスデザート同様に1kgのアドバンテージを享受、敗戦差0秒4で上がり3ハロンは0秒2差。敗戦差は位置取り次第で逆転が可能な範囲。エンドレスデザートより妙味があると考えられる。
  • ディバインシルバー(4着)
    ニホンピロサートにマークされる立場ながら斤量据え置き。快速馬タガノチャーリーズとの板挟み状態で展開妙味もほぼゼロ。要らない。
  • オーシャンアクロス(5着)
    当時より1kg減の54kgで出走ということでニホンピロサートに対して2kgのアドバンテージを享受。実際に2kg差で先着した実績があるだけに狙ってみたいが、調教の動きからするとまだ良化途中。
  • シベリアンメドウ(6着)
    当時より2kg減の53kgで出走ということでニホンピロサートに対して3kgのアドバンテージを享受。敗戦差1秒0で上がり3ハロンは0秒4差。ただ当時の位置取りが中団より後ろだったので今回も届きそうにない。
  • セレクトグリーン(11着)
    当時より2kg減の55kgで出走ということでニホンピロサートに対して3kgのアドバンテージを享受。但し敗戦差で2秒3、上がり3ハロンで2秒6差。要らない。
 霜月S経由馬の中からは展開的に直前マーク馬の後尾につけ、負担斤量面からの影響を受けそうに無いニホンピロサートがここでも一番手。ニホンピロサートはタガノチャーリーズのラスト1ハロンの失速を見越して早めに動き出しそうで、先行馬から差し馬へ幅広く見ておく。事実、このレースでは過去6年中4年で4角8番手以降の差し馬が台頭している。これは短距離ダート戦にしてはかなり高い確率。

 なお、暮れの阪神開催でサンタクロースS(1600万下)を勝ったニチドウマジックは上がりこそ優秀だが、テン3ハロン33秒台を経験したことが無いというのがマイナス。1,200Mでの6戦のテン3ハロンは34秒4〜35秒0に収束している。おそらくタガノチャーリーズが作り出すハイラップについて行けず、6〜7番手追走からゴール前詰めて5着前後というのがオチ。関東遠征実績も無く、人気を集めそうなだけに見送る。

 それならば同じ格下でもマルターズホークのほうが面白い。こちらは時計の裏付けこそ皆無だが、「初めての計ハンデ」(今まで別定戦が主で、ハンデ戦独自の軽量を経験したことが無い)に該当し、中山でそこそこ良い上がりを繰り出している。前走でテン3ハロン33秒6の速い流れを経験済み。

 今年からハンデ戦に変更されたが、ここでガーネットSにおける明確な傾向について触れておく。
  • ミスタープロスペクター系の優位。
    ―→この距離全般について言えることだが、同レースでも重賞昇格後の過去6年、ミスタープロスペクター系の馬が毎年連対している。今回はフォーティナイナー産駒シャドウスケイプ、エブロス産駒ビーマイナカヤマ、Kingmambo産駒スターキングマン、End Sweep産駒エンドレスデザートが該当する。
  • 複数年にわたる活躍傾向。
    ―→今回も出走しているビーマイナカヤマや昨年の勝ち馬で一昨年の2着馬ブロードアピールなど、高齢馬であっても侮れないところがある。その意味でセレクトグリーンも怖い。
  • 3着に穴馬が突っ込んで来やすい。
    ―→重賞経由の人気薄が穴を空けやすい。今回で言えばCBC賞経由ロッキーアピール、ゲイリーファントム、セレクトグリーン、とちぎマロニエC(地方交流重賞)経由ビーマイナカヤマが怪しい。
 「ミスプロ優位傾向」より、前述のシャドウスケイプはより磐石に。上記3傾向全てに名前が挙がったビーマイナカヤマはとりあえず3着候補として注意したい。

 軸はニホンピロサート。中央の乾いた馬場でレースが行われる限りにおいて前走の完敗は度外視可。今回は未知の快速逃げ馬をどこで捉えにかかるかが興味深いところ。過去にディバインシルバーの逃げを捉え損なっているだけに早めに動くと見ているので、差し馬シャドウスケイプが対抗一番手。大外枠発走ということで他馬が全く絡んでいかなければそのまま残ってしまうことも考えられるタガノチャーリーズが単穴。連下は前述のマルターズホーク。ビーマイナカヤマが3着以内に来たらご愛嬌。

◎ニホンピロサート
○シャドウスケイプ
▲タガノチャーリーズ
△マルターズホーク


■馬券構築

 ニホンピロサートはダート17戦で4着以下が無い堅実派である一方、取りこぼしも結構多い。またハイペースで出し抜けを受けやすい先行脚質かつトップハンデということで馬複流し。ビーマイナカヤマに対してもワイドで抑える。3連複は当レースが人気薄が絡みやすいレースということで、点数がかさばるのを嫌って見送り。

[馬複] ニホンピロサート−シャドウスケイプ 40%
[馬複] ニホンピロサート−タガノチャーリーズ 30%
[馬複] ニホンピロサート−マルターズホーク 20%
[ワイド] ニホンピロサート−ビーマイナカヤマ 10%


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