HOME > 重賞回顧 > 第43回スプリンターズS

第43回スプリンターズS(GI)
2009年10月4日(Sun) 中山芝1,200M 3歳以上オープン 定量 (国際)(指定)
馬名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 体重(増減) 人気
1   7 13 ローレルゲレイロ 牡5 57.0kg 藤田伸二 1.07.5 460kg(-4) 6
2 5 9 ビービーガルダン 牡5 57.0kg 安藤勝己 1.07.5 ハナ 496kg(-6) 2
3 6 12 カノヤザクラ 牝5 55.0kg 小牧太 1.07.7 1 1/4 508kg(-2) 8
4   4 8 アイルラヴァゲイン 牡7 57.0kg 津村明秀 1.07.7 クビ 520kg(+2) 16
5 1 2 アルティマトゥーレ 牝5 55.0kg 松岡正海 1.07.8 アタマ 488kg(+2) 1
※ レース結果は必ず主催者発表のもので確認ください。

■各種レース指標 (天候:晴、馬場:良)
ハロンタイム 11.9 - 10.2 - 10.8 - 11.2 - 11.5 - 11.9
上がり 4F 45.4 - 3F 34.6
3コーナー 13,15(2,8)(4,9)(3,14)(6,7)16,5(1,10,12)-11
4コーナー 13(2,15,9)(3,8)(4,14)6(5,7,16,12)(10,11)1

■レース回顧 前哨戦はあくまで叩き台・高速馬場で一転快走ローレルゲレイロ!
■レース解説

 ローレルゲレイロが好スタートからハナを奪う。アルティマトゥーレ、アイルラヴァゲインも前に行く。ビービーガルダンはこれらの直後、アーバニティが外から仕掛けて上がっていく。キンシャサノキセキは6番手、グランプリエンゼルは中団を進む。カノヤザクラは後方3番手から徐々に進出。ローレルゲレイロが1馬身のリードを保ったまま直線に向く。最内からアルティマトゥーレ、外からビービーガルダンが前を追う。坂を駆け上がってローレルゲレイロが依然先頭をキープ、ビービーガルダンがローレルゲレイロとの差を詰めて、並んだところがゴール。


■レース回顧

 ハズレ。同じ失敗を繰り返してしまいました。もうね、資ぬしかありませんね。(´・ω・`)

 『前走で実力以上の惨敗を喫したら、その原因を追究して巻き返しの可能性を探るということの重要性を考えさせられた。惨敗したからポイではこんな馬券は絶対に獲れない』。昨年の秋華賞の回顧で、私はこのように書いた。このように書いたにも関わらず、また同じ失敗を繰り返してしまった。アルティマ本命でローゲロ無印って、前走しか見てませんって言ってるようなもの。はー、詩に鯛。

 スタートしてすぐに13のゼッケンが見えた。ローレルゲレイロがロケットスタート。そのまま押し通して先頭を奪取。アルティマトゥーレは持ったままで前に出てきた。ビービーガルダンはこれらをみる位置。策士ヨコテン操るアーバニティも前を意識して上がってきた。キンシャサノキセキは馬群の中に入れて折り合わせる作戦も、幾分持って行かれ気味。三浦騎手は腰を浮かして制御していた。アカンか…。

 テン3ハロン32秒9。ローレルゲレイロは緩めることなく逃げていた。2番手アーバニティとの差はおよそ1〜2馬身。これだけ飛ばして差を開けて逃げたら流石にバテるだろと思った。しかしローレルゲレイロは4コーナーを回るところでもまだ手綱が動いていなかった。あれ?直線に向いて、アーバニティの両脇からアルティマトゥーレとビービーガルダンが伸びてきても、まだタレる気配無し。あれあれ?

 幾らなんでもそろそろタレるだろ。………。タレてきた。アルティマトゥーレが。アカンやん。アルティマトゥーレとは対照的に、ビービーガルダンはもう一伸びをみせてローレルゲレイロに迫っていった。1馬身、半馬身、クビ、ハナ、全く並んでゴールイン。アルティマトゥーレは後続の追い上げに完全に捕まっていた。軸が飛んだ時に限って、紐が3着に突っ込んできたのは皮肉だ。

 『ローレルゲレイロは何とブービーの14着。59kgが堪えたのだろうか。ただ昨年の秋華賞の例もあるし、これで人気暴落なら次は美味しいかもしれない。追い切りを見て判断したい』。私はセントウルSのレース回顧でこのように書いていた。追い切りを見る限りではそんなに変わった印象を受けなかったし、そこそこ人気していたので見送った。以上、言い訳。GIなんだし、GI馬を買えよ。

 勝ち時計1分07秒5は想定の範囲内。これだけ時計が速いと前で流れに乗ったほうが楽。アルティマトゥーレ、ビービーガルダン、ローレルゲレイロと前に行く馬が揃ったとはいえ、ハナに拘ったのはローレルゲレイロしかいなかった。ローレルゲレイロは誰からも干渉されず、自分の競馬を演じただけに過ぎない。GI馬のベストパフォーマンスを舐めていた。

 10分近くに及ぶ長い写真判定の末、2着に泣いたビービーガルダンも1分07秒5で走った。これまで1分08秒を切る時計が無く、高速決着に疑問を持っていたのだがこれは杞憂だった。カノヤザクラは3コーナーの進出時からかなりの勢いがあった。ここ2戦は内で詰まって不完全燃焼だっただけに、今回はその鬱憤を晴らした形。そもそもサマースプリントチャンピオンが8番人気って評価低過ぎ。

 アルティマトゥーレはセントウルSと同じ1分07秒8で走って5着。スタートダッシュや位置取り、手応えは抜群だったが、時計という物理的な壁は破れなかった。キンシャサノキセキは折り合いに専念し過ぎて進出が後手に回り、直線ではアイルラヴァゲインに何度も突っかかりそうになっていた。やはりこの馬は気性がネック。アイルラヴァゲインは中山芝1,200M巧者だということを念頭に置いても、ここで買いを入れるのは至難の業。序盤から前に出たのは絶妙だった。

 トレノジュビリーは好位の内を採りながら、肝心の伸びが今一つ。重賞未勝利の身で6着なら悪くないとはいえ、GI馬を無印にしてまで狙う馬ではなかった。反省。グランプリエンゼルは前走と同じで中途半端に控えて凡退。積極策が取れない時点で、このクラスでは力不足。シーニックブラストは4コーナーでゴチャついた際にキンシャサノキセキに接触して後退。残り200Mで完全に取り残されていた。そもそも持ち時計1分08秒7の馬にこの馬場で勝ち負けしろというのは無理。


■このレースの展望へ ■ホームに戻る
Copyright (C) 2000-2010 競馬万事塞翁が馬 All Rights Reserved.